6話 ページ7
オレがベッドにAくんを追い込むと、Aくんはきゃっきゃっと嬉しそうにベッドの中に潜って、そして暫くして目だけを覗かせてこちらを見るものだから笑ってしまう。
「くっそ……このチビ」
ベッドの中へ逃げ込むAくんを捕まえて抱き締める。
年齢が一個下ってことを考えてもマジでかわいい。かわいすぎて困る。
オレに抱き締められてくすくす笑っているAくんを離して、オレごと布団をかけてやった。
「はいはい、寝た寝た」
Aくんはオレの腰を布団の中でぎゅううと両手両足で抱きしめてくる。頭を撫でてやるとまるで棒を登るようにして上の方に来て、枕に頭を乗せた。
「たのし、ね」
「そうっスね」
Aくんはきゃっきゃっ、くすくす、とひとしきり笑って、笑い疲れてすとんと寝落ちた。
Aくんのさらさらの髪の毛を撫でて、オレも寝る姿勢に入った。
事件が起きたのは、Aくんの世話役になって三日目、昼休みのことだった。
逆にそれまでのAくんは、いっそ普通のガキより扱いやすかった。サバナクローの連中に嫌な感じで絡まれても、悪意が伝わってるんだかわかってないんだかは兎も角として、にこにこして連中の毒気を抜いたりしていたし。
「ラギー、お前ハイエナの癖にシャチ様なんか連れ回してんのかよ」
「でもこのシャチクソチビじゃね？サメにいじめられてそー」
「ギャハハハ確かに！」
サバナの三年5人くらいにひとしきり2人で絡まれて、オレがなんとか持っていた焼きおにぎりで手打ちにして貰おうとすると、�猴廚蕕佑┐茘瓩斑，�捨てられ。
オレも頭に血が上ったけれど、歯向かってAくんが酷い目に遭わされることを考えると穏便に済ませたい──と考えていたところで、Aくんがオレの尻尾を触った。
Aくんは、困惑している顔でオレの方を見つめていて。
「ラギちゃ？」
「Aくん、ちょっと待ってっス。すぐ終わらせるっスからね」
「何を終わらせんだよ！」
思い切り頬骨をぶん殴られる。口の中が切れたのでぺっと唾を吐いた。やべえ、マジで逃げねえと、と思う。殴り始めたらウチの連中はそれに興奮してもっともっとタチが悪くなって行くから。
「ラギちゃ、ラギちゃ」
「んー？何スかAくん。……てかシャチなら助けてくんねースか？一噛みくらい……」
オレはダメ元で、苦笑しながら言う。でも、実戦に強いってんならもしかしたら、とは思った。
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功徳(プロフ) - オパールさん» ありがとうございます！よろしければ他の作品も読んでくださると好みに合うかもしれません🥰 (11月10日 20時) (
レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - とーっても…面白かったです！この作品を作ってくれて、ありがとうございます！ (11月10日 19時) (レス) @page42 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - 新.sinさん» 一気読みありがとうございます！これを気に入ってくださった方は私の別作品も気に入っていただけそうなのでおすすめさせていただいております……💕重ねてお読みいただきありがとうございました🥰🥰🥰 (2022年8月14日 16時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
新.sin(プロフ) - 一気読みしてきました。私が占ツクで見てきた作品史上最も好き！！って思いました！！素敵な作品をありがとうございました！ (2022年8月14日 15時) (レス) @page42 id: 03f8c9269c (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - 黒恋さん» わーーいありがとうございましたお疲れ様でした〜！！！本当にありがとうございます……💕💕💕嬉しい嬉しいなあ…… (2022年6月2日 18時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
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