25話 ページ26
「Aは頭がヘンなの、に、したいこと、我慢できな、気がする、から」
「……」
「頭、いじた、の」
「……え？」
「か、感覚、いじれ、から、頑張って、過去に感じたこと、いじて、わすれさせて、……で、未来も、そんなこと、考えないよに……でも、食べたい、は、目で見たこと、とか、鼻で嗅いだこと、単体じゃなくて、そういうふうにシンプルじゃ、なくて、いくつも、感覚組み合わせてできてた、から」
「……」
「ちょ、ちょと、いじりすぎて、こんなん……」
Aくんはオレが見たことない、申し訳なさそうな、恥ずかしそうな表情で笑っている。
ああ、こっちが本来のAくんなんだろうな、と思った。
「あたま、いっぱいいじたら、ぜんぶ夢みたいになて、……なんも、覚えてられなくなた。くちが、まあらないし、こつばも、うまく、喋れなくなた。でも、……なんも、わかんなかたら、なんも、しな、から、マシ」
「……そん、な」
「ラギちゃ、ありがとね。A、A、あたまぐちゃしても、直ってくること考えて、あたまが、あるていぉまあってくると、ぜんぶ思出す、ように、魔法かけてたです」
「じゃ、じゃあ……また、……」
「まえより、魔法、ぜったぃへたになってるから、しっぱいするの、こわいです。なんにも、わかんなく、なっちゃかも」
Aくんはそう言って、肩を竦める。
「だから、ラギちゃいじわるしたけど……驚いて、あせりすぎてた、ね。ごめ、ね。……だから、ラギちゃ、えらんで、いい、よ」
「な……何を、選べって」
見たこともないくらい饒舌だったAくんはしかし、いっぱい喋ったことによって呼吸が乱れていて。
それに安心を見出してしまったから、オレはわかりきったことを聞いた。
「……Aが魔法でもういっか、頭ぐちゃするか、……ラギちゃが、おかねもってでてくか、よ」
Aくんは、オレがわかっていて聞いたこともわかっていたらしく、瞼の裏にある文字を読み上げるみたいにそう言った。
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功徳(プロフ) - オパールさん» ありがとうございます！よろしければ他の作品も読んでくださると好みに合うかもしれません🥰 (11月10日 20時) (
レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
オパール - とーっても…面白かったです！この作品を作ってくれて、ありがとうございます！ (11月10日 19時) (レス) @page42 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - 新.sinさん» 一気読みありがとうございます！これを気に入ってくださった方は私の別作品も気に入っていただけそうなのでおすすめさせていただいております……💕重ねてお読みいただきありがとうございました🥰🥰🥰 (2022年8月14日 16時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
新.sin(プロフ) - 一気読みしてきました。私が占ツクで見てきた作品史上最も好き！！って思いました！！素敵な作品をありがとうございました！ (2022年8月14日 15時) (レス) @page42 id: 03f8c9269c (このIDを非表示/違反報告)
自分(プロフ) - 黒恋さん» わーーいありがとうございましたお疲れ様でした〜！！！本当にありがとうございます……💕💕💕嬉しい嬉しいなあ…… (2022年6月2日 18時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
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