第18話裏:原作に無い展開とか心臓に悪い。 ページ42
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目の前で美味しそうに食事する打ち止めを見たら一気に食欲が無くなった。別にこれは打ち止めのせいではない。ただ、私が食べている間に打ち止めが幸せそうな表情をしたらそれを見逃してしまうかもしれないだろう。そう考えるとおちおち食事に視線を移していられない。
「で、どういう神経してンだ。お前」
突然の呼びかけに、打ち止めは首を傾げる。これがミサカらしい首の傾げ方なのかは知らないが、打ち止めは「どういうことなの？」と聞き返した。
「一万三十一人の『妹達』に何したか、知らない訳じゃねェだろ」
打ち止めはナイフとフォークを置き、「覚えてるよ」と呟いた。
「ずっと、ミサカ単体に価値なんて無いと思ってた。ミサカ達は『実験』の為に造られて、貴方に殺される。その状況に悲しむ人もいなければ、どうにかしようと思う人もいないから、ミサカ達はそれが当たり前だって思ってた」
研究所という箱に押し込められ、番号で呼ばれ続けた二万人のクローン。それを纏め上げる打ち止めにも、その情報が入力されている。あの世界で、彼女達に救いの手を差し伸べようとした者はいない。強いて言うなら布束サンぐらいだろう。
「だけどミサカは教えてもらった。他の誰でもない『ミサカ』が死ぬことで涙を流す人もいるんだって。『ミサカ』全体ではなく『ミサカ』単体にも価値があるんだって事を教えてもらったから、もうミサカは死なない。これ以上は一人だって死んでやる事はできない、ってミサカはミサカは断言してみる」
どうやら上条クンはちゃんと妹達の幻想を破壊出来たようだ。
打ち止めの口から恨みの宣言を聞けた私は、口元が緩むのをなンとか堪えた。打ち止めが私を恨むという事は、あの日の上条クンの努力が報われたって事だからね。
「でも、同時にアナタには感謝してる」
「量産型能力者計画が拾い上げられた件についての礼なら受け取らねェぞ」
「おおう、ってミサカはミサカは自分の発言が読まれていた事に驚いてみる。じゃあこの話は置いといて、ミサカがずっと疑問に思っていた事を聞くんだけど、ってミサカはミサカは前置きをしてみる」
性別についてだろうか。それとも本名についてか。原作には無かった展開に、内心慌てながら打ち止めの発言を待つ。
「アナタがミサカ達に何をしたのか。それははっきりと覚えてる。ってミサカはミサカはさっき言った事を繰り返してみる。その上で聞くけど」
「――どうして、一万三十一人ものミサカを丁寧に片付けてくれたの？」
第19話:とある一方通行の認識事情→←第18話:とある打ち止めの食事事情
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ムスカ(ﾊﾞﾙｽしないで)(プロフ) - 凄い面白いです！！原作に近いのに原作とは違うイレギュラー(一方通行ちゃん)の続きが気になります…!!応援してます！ (2017年7月20日 2時) (携帯から) (
レス) id: 73140b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - Σ(ﾟДﾟ)ｽｹﾞｪ!!面白かったです！頑張ってください (2017年5月17日 15時) (レス) id: 8490ef35d5 (このIDを非表示/違反報告)
ガルシア - 頑張ってください！ (2017年5月5日 16時) (レス) id: 980d9fadba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菊桜 | 作成日時：2017年4月27日 19時
