第9話裏:お久し振りです上条クン ページ25
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説明しよう。
原作だと絶対能力進化実験は第一〇〇三二次実験に一般人が介入して一方通行を撃破した事によって凍結する。
だから私は「一〇〇三二回目が来たら上条クンに説教されるだろうなー」と思いながら淡々と壊していった訳だ。
そして迎えた第一〇〇三二回目の実験。開始した瞬間、頭を打ち付ける様な痛みが走った。
一〇〇三一号までを躊躇無く破壊したのは何故？
原作に書いてあったから。
実験に協力したのは何故？
その先にある絶対能力に辿り着きたかったから。
絶対能力者になりたかったのは何故？
もっと、褒めてもらいたかったから。
「ああ、そうだね。そうだ」
一〇〇三二号に接近し、腕を軽く当てる。それだけで一〇〇三二号の体は弾き飛んだ。
そうだ。全部壊してしまえばいい。
『磨りガラスにしろよクソ研究者共!!』
残る約九千体の人形も、それが作り出す実験のシナリオも。
『ゲコ太無視して御坂美琴を語ってンじゃねえぞ舐めてンのか三下ァ!!』
全部終わらせて、全部終わって、絶対能力者に辿り着けば……。
「そうだなぁ。うん、これでいい」
褒めてもらえるはずだ。あの人に。
妹達に関する自分の発言が、ノイズに掻き消される。コーヒーに注いだ一滴のミルクが、更にコーヒーを追加した事で効果が無くなる様に。一〇〇三二号からは人間だと判断していた感情が、消えて無くなる様に。唐突に、自分の全てが書き換えられていく感覚。
私は、二万体の妹達を全て人形だと判断した。
骨が軋む音。
肉が裂ける音。
耳に馴染みのある音しか聞こえない実験場に、随分とまあ、主人公みたいな声が響いた。
「離れろよ」
偽善使いと卑下した少年。
全てを忘れた透明な少年。
「離れろっつってんだよ!!」
どちらでもない。
闇に押し潰されそうな少女達を救う為に、巨悪を倒そうと拳を握った
私は笑いながら、主人公にこう言った。
「やぁ上条クン。頭の怪我はもう大丈夫？ それとも切断された右腕を心配すべき？」
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ムスカ(ﾊﾞﾙｽしないで)(プロフ) - 凄い面白いです！！原作に近いのに原作とは違うイレギュラー(一方通行ちゃん)の続きが気になります…!!応援してます！ (2017年7月20日 2時) (携帯から) (
レス) id: 73140b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - Σ(ﾟДﾟ)ｽｹﾞｪ!!面白かったです！頑張ってください (2017年5月17日 15時) (レス) id: 8490ef35d5 (このIDを非表示/違反報告)
ガルシア - 頑張ってください！ (2017年5月5日 16時) (レス) id: 980d9fadba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菊桜 | 作成日時：2017年4月27日 19時
