第7話:会話皆無 ページ21
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路地裏に野太い絶叫が響く。
その中心に立つ一方通行は「ぎゃあぎゃあ騒ぐな煩えよ」と吐き捨てた。
学園都市最強の能力者。
そんな人物と無謀にも戦ってみようと戦意を抱いた彼らは、最初の一撃で地面に転がった。
一方通行にとってこれは日常であり、登校中だろうが下校中だろうが発生するイベントだ。自分は、ただ無意識下で演算を行うだけ。
ゲームの周回プレイ中に発生するイベントで、何も考えずにボタンを押してテキストを進めるのと同じ事だ。
夏休みに入って、その数は更に増えている。
「……もうそンな時間か」
視線の先、路地裏の出口にして入り口に、一方通行は標的を見付けた。
一方通行は理解している。アレを殺す日は永遠に来ないと。アレは次の標的ではないと。
「命拾いしたなァ、お前ら」
絶対座標へと移動して、最後の人形を破壊する作業の開始時間を待つ。
一方通行は理解していた。
これで、絶対能力進化実験による殺戮は終わると。もう、日常は変わってしまうのだと。
無意識下の演算によって反射された弾丸が、一〇〇三一号の右肩を貫いた。
一方通行はその傷口に触れ、血液を逆流させる。
瞬間、壁と地に血液が飛び散った。
一方通行が立っていた場所だけが汚れなかった。
「……指とかいらねェ……」
骨と肉と脂肪の塊から離れていく一方通行は、ぽつりとそう漏らす。
実験中に、会話は無かった。
第7話裏:最後の日常→←第6話裏:許さんぞ第一〇〇二〇次実験
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ムスカ(ﾊﾞﾙｽしないで)(プロフ) - 凄い面白いです！！原作に近いのに原作とは違うイレギュラー(一方通行ちゃん)の続きが気になります…!!応援してます！ (2017年7月20日 2時) (携帯から) (
レス) id: 73140b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - Σ(ﾟДﾟ)ｽｹﾞｪ!!面白かったです！頑張ってください (2017年5月17日 15時) (レス) id: 8490ef35d5 (このIDを非表示/違反報告)
ガルシア - 頑張ってください！ (2017年5月5日 16時) (レス) id: 980d9fadba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菊桜 | 作成日時：2017年4月27日 19時
