第4話:非日常の日常(2) ページ12
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九九八二号の腰に、大きめの石がめり込んだ。九九八二号はそのまま地面にべしゃりと打ち付けられ、動かなくなる。
「ミサ……カは」
小さな声で、九九八二号は言葉を並べる。
「目標の能力を正確に把握出来ていません……が、これまでの実験結果から周囲にバリアの様な物を張り巡らしていると推測します」
一方通行はゆっくりと九九八二号に近付いていく。九九八二号は、まだ言葉を並べる。
「目標が地に足をつけて歩行している事から、下方……少なくとも足の裏には能力を展開していないと思われるので……足裏からの奇襲が最も有効であると結論付けます」
「逃げないなら終わっていいですかァ？ そろそろ疲れたンですが」
口ではそう言うものの、全く疲労を見せない一方通行は九九八二号に更に近付く。
「……逃亡ではありません」
ふらり、と九九八二号が立ち上がる。
「計画通り目的地への誘導を達成した。とミサカは訂正を求めます」
ボロ雑巾の様になってしまった「
「……目標……完全に沈黙……？」
白煙の中、九九八二号はそう呟く。
「ざァーンねン。てンで的外れな考えの披露ご苦労様ァ」
しかしその呟きは裏切られ、一方通行は九九八二号の左足を千切った。
苦痛に歯を食い縛り、九九八二号は電撃を生み出す。しかし異能力者(レベル2)である九九八二号は今、軍用ゴーグルを着けていない。操作を誤り、電撃は自分に襲いかかった。
九九八二号は這いつくばりながら目標に近付く。異常な呼吸音を鳴らしながら、ズルズルと進む。
「……もォいいや」
一方通行は、傍らのレールに目を向ける。正確には、レール乗っている巨大な塊に。
御坂はハッキングで入手した絶対座標で九九八二号のゴーグルを見付け、血痕を追いながらここまで走ってきた。
「嘘、嘘、そんな……!!」
御坂が見たのは、目標に向かって這いずる九九八二号。
九九八二号が掴んだ「目標」は、御坂が与えた缶バッチ。
安堵の表情を浮かべ、ぎゅっと胸に抱き締めると――。
「本日の実験、しゅーりょォー」
ドゴッシャァ!! と轟音を轟かせる凶器に潰され、九九八二号は死んだ。これにより、第九九八二次実験は終了した。
「……帰りにコンビニでも寄って」と一方通行は言葉を区切る。電撃が飛んできたからだ。
御坂は絶叫する。絶叫しながら、一方通行に攻撃を仕掛ける。
第一位と第三位。
百八十五手で後者が死ぬと、超高度並列演算器は予測した。
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ムスカ(ﾊﾞﾙｽしないで)(プロフ) - 凄い面白いです！！原作に近いのに原作とは違うイレギュラー(一方通行ちゃん)の続きが気になります…!!応援してます！ (2017年7月20日 2時) (携帯から) (
レス) id: 73140b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - Σ(ﾟДﾟ)ｽｹﾞｪ!!面白かったです！頑張ってください (2017年5月17日 15時) (レス) id: 8490ef35d5 (このIDを非表示/違反報告)
ガルシア - 頑張ってください！ (2017年5月5日 16時) (レス) id: 980d9fadba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菊桜 | 作成日時：2017年4月27日 19時
