鎖の巫女と黒獣

おしゃれ帽子と黒外套 ページ7

夢主side




「．．．．このっ！待ちやがれ！！」


後ろから怒鳴り声が聞こえるが私は振り返らない







とにかく逃げなくてはと考えていた私は足元まで見ていなかった



『．．．．．あっ！』




大きな石に鎖が引っ掛かった



急な衝撃に私の身体は意図も簡単に倒れる

激しい痛みが右膝を襲う．．．がそれどころではない

ｶﾞﾁｬｯｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ
『．．．．早く外れてっ』




私が鎖に気を取られている間に二人は音もなく近づいてきた



「ﾊｱ．ﾊｱ．．やっと捕まえたぜ．．．」




そう言って帽子を被った人が私の腕を掴む



『嫌っ．．離してっ』




掴まれた腕を振りほどこうとするも相手は男だ、女の私がいくら頑張ったってびくともしない



「手前に危害は加えるつもりはねぇからら大人しくしろって」





そう私に言い聞かせるが信じられる訳がない





『．．．．嘘だっ！どうせ貴方達も私を売り飛ばそうとしてるんでしょ．．．．っ！騙されないんだから！！！」




私が叫ぶと私の腕を掴んでいた帽子を被った男の青い瞳が大きく見開かれた




「．．．なんだよ．．．．何でそんな酷ぇことすんだよ」




男が呟いた





「．．．安心しろ俺達はそんなことしねぇ」




そう言って男は掴んでいた私の腕を離して私の頭をポンポンと撫でた



いつの間にか恐怖はきれいさっぱり消えていた




『．．．．じゃあどうして私を捕まえようとしたの？』





私の質問に帽子を被った男が答える



「．．．俺達はポートマフィアだ手前を連れてくるよう首領(ボス)に言われた」




ポートマフィア？首領？




『．．．．何それ？』




長い間此処に居たから外の事が全く解らないのだ



それを聞いた帽子の人は小さくため息を尽き丁寧に説明してくれたのだった




親切な人だなぁ．．．．←

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