お菓子が37個 ページ37
ヴィル「......なに？感じが悪いわね」
アズール「やれやれ.....。皆さん、これまで厄介なお客様に立ち退いて頂く際どうされていたか思い出してください」
イデア「まず誰かを『立ち退かせる』機会なんてそうそうないんだよなあ....」
アズール「おや、そうなんですね」
ジェイド「例えば.....賃貸住宅を想像してください。多くの契約では、正当な理由なくして賃主が借主を強制的に追い出すことはできません。ですから.....自分から出て行ってもらうんです」
リドル「自ら出て行かせる.....？よりよい条件で他の契約を結ぶとか？」
カリム「わかった！一緒にうまい飯を食いながら腹を割って話し合うんだな？」
ラギー「あーあ......これだからお坊ちゃま方は。ジェイドくんたちの悪そ〜な笑顔見ててピンとこないんスか？もっと酷いことッス」
A「あら、そんなに悪い顔してたかしら...」
ラギー「嫌な思いをさせるんッスよ。『もうここにいたくない！』って思うぐらいにね」
アズール「さすがラギーさん。正解です」
ジェイド「怖い、危ない、嫌い、気持ちが悪い......。そのように感じるものから大抵の人間は距離を置きます。それはマジカメモンスターたちも例外ではないはず。
例えば、もし............もしですよ？このナイトレイブンカレッジに、可愛らしいグリムくんや愛嬌のあるゴーストではない.....''本当に恐ろしいゴースト''がいたとしたら？マジカメモンスターは今のように『映え』などと言っていられるでしょうか」
ヴィル「...........確かに''もし''そんなゴーストがいたら、一刻も早くこの学園から出て行きたくなるでしょうね」
ジェイド「勿論、楽しく安全な当学園にそのような恐ろしいゴーストは存在しません。ですが.......中には勘違いしてしまう方がいらっしゃるかもしれませんね。
なにせ、今は『ハロウィーンウィーク』.......恐ろしいゴーストが現世を彷徨い歩く季節。そして僕たちは........ご覧の通り、ゴーストの格好をしていますから。不幸な誤解を招かないようよぉく気をつけなくては」
ジャミル「........言われてみるとそう言う勘違いを産む可能性もあるな」
レオナ「ククッ....白々しい。よく言うぜ」
イデア「ヒヒッ、これは念入りに''気をつけて''いかないといけませんな」
A「.....本当にそうですよね。''気をつけて''やらないと、ですからね」
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作者名：潮音 | 作成日時：2020年10月14日 23時
