検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:11,602 hit
小｜中｜大

≫9 ページ9

鬱蒼とした薄暗い森を通り抜けると少し開けた場所に出る
急激な光に思わず目を瞑るが、少しずつ慣れて目を開けるとそこには一面のひまわり畑が広がっていた

『す、っげぇ』

柄にもなく感動した声が出た
だって、ここまで背の高い綺麗なひまわりたちを俺は見たことがなかったのだから
殺人鬼として生きてきても綺麗、という感情を抱くだけの心の余裕はあったのだとふと思う

『ああ、ここあれやんな
グルッペンのお気に入りの場所』

『そう言えば仲間になった時連れてきてもらった気がするわ』

『くぅん』

子犬2匹が話す横でイフリートが小さく鳴く
イフリートを見れば得意げに俺を見上げていた

『これを見せるために連れてきてくれたのか？』

『わふっ』

得意げに鳴く

『そうか、ありがとなイフリート』

俺は微笑みながらイフリートをわしゃわしゃと撫でた
イフリートは嬉しそうに目を細める
可愛い

『……イフリートー……………あ、おったおった』

イフリートを呼ぶ声がするとイフリートは俺の腕の中からするりと抜け、声の主の元へとかけていく

『お、ゾムやん』

『ん？お、不人気とチワワやん
……と、A
こんなとこで何してん』

『いやー、Aが荷物取り入っとる間待っとったら気づいたらイフリートがおってん
そんで、ついて来いってAに言うとるから着いてきたらここに来たんや』

『ゾムこそ何してたん？』

『俺？俺は散歩ついでにイフリート探しに
此処、イフリートのお気に入りの場所やから』

ゾムはそう言うとイフリートをわしわしと撫でる
イフリートは嬉しそうにその手に頭を擦りつけた
イフリートめっちゃ欲しい(小並感)

『しっかし、珍しいな
イフリートが他人を、というか仲間になったばっかりのヤツここに連れてくるなんて
グルッペンやったらまだ分かるけどイフリートがなぁ』

『それ、シャオロン達も言ってたな
そんなに珍しい事なのか？』

『おう、イフリートはあんまり人に懐かんねん
狼、って言うこともあるんやけど本能的に人を見分けるっぽくて自分の認めたヤツにしか懐かへんし、懐いても中々お気に入りの場所に連れていこうとはせぇへんねん
やからめっちゃ珍しいで』

『ふぅん………』

イフリートを見ると楽しそうにこちらを見ていた

『イフリート、お前は俺がお前の主人の役に立つと踏んだんだな』

『わうん』

イフリートは正解だと言わんばかりに嬉しそうに鳴いた
大したヤツだ
ここまで頭いいと人間なのかと疑いたくなるな

≫10→←≫8



→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って！｜面白い！→ )

点数: 10.0/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
80人がお気に入り
アイコン この作者の作品を全表示｜ お気に入り作者に追加｜アイコン 感想を見る
設定タグ：○○の主役は我々だ! , 男主   
作品のジャンル：その他
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム： 感想：  ログイン

紫雨(プロフ) - 鈴蘭らんさん» ひええ、有難うございます;;嬉しいです;;;;; できる限り一日一話目指して頑張ります!!!! (2017年6月30日 15時) (レス) id: f0d83d35b8 (このIDを非表示/違反報告)
 鈴蘭らん - めっちゃ好きです(ドストレート)更新待ってます! (2017年6月30日 15時) (レス) id: 437b259d55 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名：紫雨 | 作者ホームページ：　  
作成日時：2017年6月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。