【おそ松さん】あなたの幸せが一番だから

謝罪 ページ17

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「……寝てるか」




彼が私の顔をのぞき込んだのがわかった。




心臓がばくばくうるさい。



私はこんなにも思ってるのに

あなたは何も感じてない。


いや、それ以上に嫌っている。






そのあとは気配でなんとなくわかった。





ソファーに座ってテレビを点けた彼。

観てるのはたぶん芸能ニュース。




特に興味が無いのかあくびをする音がする。








何でこんなに彼の行動が読めちゃうんだろ…

気持ち悪いよな…





ちょっと寝返りを打ったフリをして体勢を整えようとしたら

置いてあったコップに当たって中の物が零れてしまった。





慌てて立ち上がって拭こうとしたら

おそ松くんにまじまじと見られていた。




しまったと思った頃にはもう遅かった。






「ずっと起きてたわけ？」





「……うん」





「何で寝たフリしてたんだよ」





「……ごめんね」






おそ松くんが何か言いたげに見つめてきた。





でも

ごめんね、以外思いつかなかった。





浮気のことを知ってるなんて言ったら

絶対別れなきゃいけなくなる。


あんな可愛い子に勝てる自信無いし。







「本当ごめんね」






もう一度言うと

おそ松くんはもう問い詰めるのを諦めたようだった。





ごめんなさい、おそ松くん。






別れるのが怖いと怯える最低な彼女でごめんなさい。






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