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Aは夢を見た。
『乾いた…砂漠?』
「遅かったな。」
「苦労して手に入れたんですぜ。」
「私を信じろ、小悪党め。」
ジャファーは何かを追いかけていく。
「よし追うんだ。急げ!」
洞窟が現れた。
「ついに長年の夢がかなう、魔法の洞窟だ。」
「魔法の洞窟!」
「いいかランプを持ってくるのだ。ランプだぞ!」
「眠りを妨げるのは誰だ。」
『今度は砂漠の夢?』
Aは起きて服を着替えて廊下に出た。
「おやA、寝ぼけた顔してどうしたぃ。」
「まるであの世でも見て来たみたいな顔じゃないか。ヒッヒッヒ。」
「今日は秋学期の締めくくりの日じゃ。最後に大ポカやらかさんように気を引きしていくんじゃぞ。」
『それはユウとグリムに言って頂戴。』
「そうだ、明日から学園はウインターホリデーだ。君等はどうやって過ごすのか決めたのかい?」
ゴースト達と話しているとグリムとユウが廊下に出て来た。
「んん?何の話をしているんだゾ?」
『今日が秋学期の締めくくりだから問題を起こすなって話とウインターホリデーどう過ごすのかって話。』
「んん?「ういんたーほりでー」って何なんだゾ?」
「冬の長期休暇の事さ。ほとんどの生徒は実家に戻って年越しを家族と祝うんだ。ご馳走を囲んでねぇ。」
「ふな゛っ!?ご馳走!?」
「そうとも。ローストターキーにケーキにジンジャーブレットハウス……ま、わしらは食べられんがのぅ。」
「ゴーストの中にもあの世へ戻って家族と過ごす奴もいるぜぇ。」
「そのままこっちに戻って来ない奴もいるけどな!ヒッヒッヒ。」
「ご馳走を食べながら家族と過ごす……。」
『学園長、元の世界に戻る方法をちゃんと探してくれてるのかな。』
「そう言えば、グリムの家族は?」
「俺様の家族……?うーん、よく覚えてねぇんだゾ。気が付いたら一人で腹を減らしてた気がする。すげー寒くて、ずっと誰かが迎えに来るのを待ってたような………。…………それで、その後どうしたんだっけ?よく思い出せねぇな……。まっ、俺様は過去は振り返らねぇ主義なんだゾ!過去より未来!なにせもうすぐリッチな大魔法士になるんだからな!がっはっは!」
「グスッ、グリ坊も苦労してたんだなぁ〜。」
「今年のホリデーはわしらと暖炉を囲んで過ごそうじゃぁないか。」
「にゃっはー!ご馳走が食える!ホリデーが楽しみなんだゾ!」
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作者名:彩夏 | 作成日時:2023年3月29日 22時