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「あー、追いかけっこもいい加減飽きて来た。」
「あと少しですよ。楽しみましょう。」
「おい、A!このままじゃ陽が落ちちまうぞ!」
「A、ユウ、本当にこの作戦で大丈夫なのか?」
「“あの人達”なら!!」
ユウ達の顔に不安の色が見えたので、足を付ける所に立った。
『こっちですよ。写真は私が持っています。』
「そうですか。では、写真を頂きましょう。」
「イルカちゃ〜ん。」
ジェイドとフロイドがAに近付いた瞬間、魔法と地面をける力で二人から離れて海の上まで泳いだ。
アズールside
「ふふ……ジェイドとフロイドは首尾よくやっているようですね。これでオンボロ寮も、あの写真も、もう僕のものだ。ふふふ……はははは!」
部屋のドアをノックされた。
「失礼します、支配人!」
「なんです、騒々しい。」
「申し訳ありません。『モストロ・ラウンジ』で問題が……」
「なんですって?」
「客同士が揉めて騒ぎになってるんです。今、ジェイドさんもフロイドさんも居ないので……。」
「まったく。食事処で埃を立てるなと躾けられていないんですかね。分かりました、僕が行きます。あちらはジェイドたちに任せておけば大丈夫でしょう。やれやれ……。」
『モストロ・ラウンジ』に行ってみるとサバナクローの寮生でたくさん来ていた。
「な、なんです。開店直後だというのにこの混雑状態は!?」
「オラァ!早く飲み物持って来いよぉ!」
「肉!肉!ひゃははは!」
「テメーそれは俺が頼んだ肉だぞ!」
「道を開けて下さい。通ります!」
僕は人とぶつかった。
「失礼!」
「いーえ、気にしないで。シシシッ。」
「こっち、グラスが空だぞ!」
「はい、ただいま!」
「寮長!大量のオーダーが入って本日分の食材の在庫が尽きました!」
「飲み物の在庫も切れそうです!」
「もう!?しかたありません。金庫からお金を出してきますから、購買部へ買い出しに行って……。……ん?ハッ!な、無い!金庫の鍵が、無い!まさか……まさか!」
急いでVIPルームに向かった。
中に入るとレオナ・キングスカラーが立っていた。
「よぉ、タコ野郎。」
「レオナ・キングスカラー……!」
「どうした?いつも澄ましたお前が偉く慌ててるようだが。」
「貴方には関係ありません。それより、貴方はどうして此処に?」
「どうしてって……この鍵。お前のじゃねぇか?さっきそこで拾ったんだが、お前のものだった気がして、届けに来てやったんだ。」
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作者名:彩夏 | 作成日時:2023年3月13日 2時