荒野の反逆者【ツイステ】 (ページ6)

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「暴走状態のローズハート君の背後に表われた巨大な影。あれは負のエネルギーとブロットが融合して現れる化身だと言われていますが……実際の所、詳しい事は分かっていません。オーバーブロットについては未知数な事が多い。何せ事例がそう多くはありませんから。」

「事例が多くてたまるかっつーの。あんなの二度とごめんだわ。」

「ローズハート君は幸いにもその場で正気に戻すことが出来ましたが、もしあのままだったら……あぁーーっ!考えたくない!恐ろしい!」

「ぅわっ！いきなりでけぇ声出すからびびったんだゾ！」

『静かにして下さい。教師である貴方が狼狽えて如何するんですか？』

Aは耳を抑えて学園長を睨み付けた。

「ゴホン。失礼、つい取り乱してしまいました。長々と話しましたが、魔法の使用には常に危険が伴う、という事です。皆さんゆめゆめお忘れなきように。」

「「「「はーい。」」」」

『分かりました。』

「と言う訳で、優しい学園長の特別授業はここまで！さ、皆さんさっさと教室に戻ってください。」

「ところで自分達が帰るための方法は……？」

『見つかりましたか？』

「あ、あぁ～～～。ユウさんとAさんが元の世界に帰る方法ね。もちろん探していますとも。忘れてなんかいませんよ、いやですねぇ。最近ちょっと忙しくて。」

「目が泳いでいるんだゾ。」

「う、嘘じゃありませんよ。今私は10月に行われる寮対抗マジカルシフト大会の準備で大忙しなんです。この後も寮長を集めた会議がありますし……Aさんは残ってくださいね。私と一緒に会議に参加してもらいます。大会には参加できませんが、他の寮長と知り合った方が良いでしょうから。」

「マジカルシフト大会？」

「マジカルシフト大会って何ですか？」

「えっ、ユウってマジフト知らねーの？」

「世界的に有名なスポーツだぞ。プロリーグもあるし、世界大会もある。」

「俺様も知らねえんだゾ！」

『私とユウが知らないのは仕方が無いけど。』

「マジカルシフト……通称マジフトは七人ずつチームに分かれて戦うスポーツ。ざっくり説明すると、一つのディスクを奪い合って相手の陣地にあるゴールに入れれば得点になる。んで、点を多くとった方が勝ち。」

「アメフトみたいな響きだね。」

『確かに、アメフトみたいね。』

「アメフト？それはユウとAの地元のスポーツか？」