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「この国が頭の出来で王を決めるしきたりならやる気も出したんだがな。」
「レオナ。待つんだ、レオナ！」
ほんの数年遅れて生まれたというだけでなぜこんな思いをしなくちゃならない？どれだけ魔法を使えるようになろうが……生まれてから死ぬまで兄より優秀だと認められることは無く王にもなれない。何故、俺は第二王子に生まれた？何故、俺は永遠に一番になれない？何故だ。何故だ。何故だ。ー人生は、不公平だ。
『聞こえるか分からないが、努力をしてきたことを自分から無駄だと決めつけるな！貴方は凄い人だ。それを分かってくれている人達は貴方の直ぐ側にいる！』
「お前は……一体…」
レオナside終了
「おい！起きろ！！」
「ーーあ？」
「やったー！起きた！ずっと気絶したままだったらどうしようかと思ったんだゾ！さあ、早く今までの事件は自分が企てましたと自白しろ。」
『……あれ？』
「Aも起きた。」
「何……なんだって？」
レオナは起きて頭が混乱して居た。
「キングスカラー君。貴方はブロットの負のエネルギーに取り込まれて暴走し、オーバーブロットしてしまったのです。覚えていませんか？」
「この俺が暴走して……オーバーブロット？嘘だろ……」
「そんな事より、マジカルシフト大会がもう始まっちまう。お前が自白してくれねーと、俺様がご褒美に試合に出して貰えねぇんだゾ！」
「あぁ…？なんだそりゃ？」
「こいつら、学園長にマジカルシフト大会に出して貰う事を条件に先輩達を追ってたんス。」
「えぇ？そ、そんな事の為にッスか？」
「そんなことぉ！？だったらお前らだってそんな事の為に怪我人迄出してたんだゾ。それに関係ないAも怪我したんだゾ。」
「うっ、そ、それは……そうッスけど。」
「今までの連続傷害事件は君達がやっていたという事で間違いありませんね？」
「……あぁ、そうだ。」
「分かりました。ではまず、君達サバナクロー寮は今回の大会を失格とします。そして今後の処分については、被害者の皆さんと話し合った上で決定します。いいですね？」
「……分かった。」
「「……」」
「学園長、待って下さい。」
リドルが学園長に待ったを掛けた。
「ローズハート君？それに……皆さんは、確か。」
「はい。彼らは今回の事件の被害者です。」
「学園長、俺達被害者全員からお願いがあります。今回の大会、どうかサバナクロー寮を失格にせず出場させてくれませんか。」
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作者名：彩夏 | 作成日時：2023年2月23日 17時
