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「フロイド先輩に私の悪口言ったんでしょ。私の方に来てたフロイド先輩を引き留める為に!!フロイド先輩は私が好きなのに貴女が邪魔するから私の所に来てくれないのよ!!フロイド先輩を私に返しなさいよ!!」
固まっているAを良い事に言いたい放題言い監督生は周りの生徒達に聞こえる様に叫んだ。
騒ぎを聞きつけたフロイドとジェイドがAの姿を見て驚いた。
他のオクタヴィネルの生徒がアズールを呼びに行きアズールも合流した。
「A!!」
「Aさん!!」
「何の騒ぎ……Aさん!!」
「フロイド先輩!!私がフロイド先輩が言いにくいと思って私が言っておきました。」
フロイドの腕に抱き付いて上目遣いでフロイドに微笑んだ監督生をフロイドは見向きもせずAの方に足を進めた。
「A、大丈夫…じゃないよね。此処は良いからあっちに行こ。」
フロイドに手を引かれながら離れようとしたらエースが話し掛けていた。
「話に聞いて居たけどやっぱり。フロイド先輩達が居ないと何も出来ないんですね。ダッセェ。」
「おい。」
其処にはいつもとは違うフロイドが立って居た。
「はっきり言えばいいのか。俺が好きなのは小エビ……監督生じゃねぇよ!」
いつもは小エビを呼んでいたのにフロイドは監督生と呼んだ。
「えっ。」
「アズールの頼みと陸の事を知れると思ったから関わってただけでお前自身に興味はねぇよ。」
そこ迄言われると思ってなかった監督生はそれをAが言わせているんだと思いAに掴み掛かろうとした。
だが、フロイドの隣に居たはずのAが居ない事に気が付いた。
「(何処に行ったの、あの女!!)」
『ねぇ、どうしてフロイド君が貴女の事が好きだと思ったの?』
Aは監督生の後ろから声を掛けた。
驚いた監督生はフロイドの後ろに隠れようとしたがフロイドが離れた。
『ねぇ、どうして?』
「其れは、私を優先してくれたからよ。」
『優先してくれたら貴女の事が好きになるの?』
「五月蠅い!!モブの分際でフロイド先輩と仲良くしてんじゃ無いわよ!!」
監督生はAを突き飛ばそうとしたがAが一瞬にして姿を消した。
それを見た全員が驚いたがフロイドだけを姿を目で追っていた。
「A。そのままだと風邪ひいちゃうから寮の部屋に戻ってお風呂入ってきたら。此処は俺達でどうにかしておくから。」
フロイドがAの手を掴んでそう言うとAは頷いた。
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作者名:彩夏 | 作成日時:2023年1月16日 2時