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自分の部屋のベランダの窓が割れる音が聞こえた。
Aは部屋の中が見える様にした。
そこには白いマントにシルクハットを着ている男が何かを中に入れていた。
『そこで何をしているんだ?怪盗キッド。』
「!此れは此れはLady。私は届け物を届けに来ただけですよ。」
『届け物?』
Aは窓の外からの光でキッドが持ってきたものが何であるかに気が付いた。
『どうして……此れが。』
Aはドレス等を見て目に涙を溜めていた。
「Lady、貴女に泣き顔は似合いませんよ。私はこれで、失礼します。」
キッドが窓から逃げて行った。
Aはドレス等が帰ってきた事が嬉しくて泣いていた。
玄関が元に戻って安室、コナンが飛び込んできた。
「Aさん!」
「Aさん!大丈夫!?キッドは?」
「コナン君!安室さん!勝手に……」
蘭も園子もその後に入って来た鈴木次郎吉もベランダの方を見て静かになった。
コナン達も気になり見てみると、とても綺麗なドレス、イヤリング、ネックレス、指輪を着たマネキンが置いてあった。
『帰ってきたよ、お婆ちゃん。』
Aはマネキンに向かって言った。
『それで君達は何かな?』
「Aさんが心配だったんだよ。」
「来てみたら、電気は付いてないしインターホン鳴らしても出て来てくれないから。」
『心配要らない。ティアラは盗まれなかったし、盗まれていた物も帰ってきたし。まぁでもこれを家に持って帰るのは大変だけど。キッドも帰ったんだから貴方達も帰って頂戴。』
Aはコナン達を追い出し、ドレス等とティアラを一緒にした。
『もしもし、母さん。盗まれなかったよ。それと今まで盗まれてたのも帰ってきたよ。明日、持って帰るね。』
〈ドレスや他のが帰ってきたの!?〉
『うん、いつか機会があったら着てみせるね。』
〈そうね。お婆様も喜ぶわよ。〉
『うん。また明日ね。』
〈またね。〉
Aは電話を切ってマネキンを空間の中に入れたのだった。
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花梨 - とても面白いですね! 更新、大変だと思いますが自分のペースで頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦の作品を書いてますが良かったら作品の題名を教えますか? (2022年6月7日 22時) (レス) id: 8e5a2f605a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩夏 | 作成日時:2022年5月2日 1時