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Aは米花町に着いてポアロに向かった。
『(あぁー。そう言えば。まぁいっか。)』
と思いながら中に入った。
中にはコナンと沖矢も居て嫌だったが、園子に近づいた。
『鈴木さん、ちょっと良いかしら?怪盗キッドについてなんだけど。』
「キッド様?あの新聞のことですか?」
『そう。鈴木次郎吉って人と話したいの。』
「売ってくれるんですか?」
『はあ!あれはな、誰にも渡さねぇよ。絶対にな!』
園子は怒鳴られて泣きそうになっていた。
『あれは、私のお婆様が私の為に作ってくれた物なの。まぁ、本当はティアラ以外にも有るんだけど、何年か前に盗まれたんだ。エメラルドグリーンのドレス、イヤリング、ネックレス後指輪があった。だからもう誰にも渡さないって決めてんの。』
「そんな!でも、伯父様は諦めないと思います。」
『そっか。』
Aは頭を抱え、溜息をついた。
「Aさん!そんなに凄いの、ティアラって。」
『凄いも何も、特注で作られた世界で一つしかないティアラだ。他のもそうだったけど。』
「へぇ、金額ってどの位か聞いてるの?」
『合計金額ならこのくらいって感じで聞いた事がある。確か、五十は言ってたはず。』
「(それってそんなに……)五十億!」
『その位したって聞いてる。』
そこにいた全員が驚いて椅子から落ちる人や食器を割っちゃう人達が居た。
『そんなに驚くことか?』
「私、そこまでお金使われた事無いですよ。」
『えっ!まじ?』
「マジです。」
『嘘、普通だと思ってた。家にある物、壺だったり掛け軸だったり全部億はくだらないって聞いてるから。まぁ、私の物で高いのはお婆様から貰ったティアラ達だけどね。』
「Aさんってお嬢様だったんですね。」
『そうかもね。あまり考えた事なかった。それで鈴木さんの伯父様にはお断りの電話をしたいのと家に掛けてこないで欲しいと伝えたいの。連絡先教えて貰える?』
「はい、それは大丈夫です。」
Aは園子から連絡先を聞いて電話をした。
『もしもし、初めまして、仲西と申します。両親から話は伺っていますが、お渡しする事は出来ません。これ以上は警察に電話させていただきますが宜しいですか?』
〈彼奴の事はわしがよく知っておる。彼奴の対応に困っているならわしが借りてどうにかすると言う話なんじゃが。〉
『結構です。怪盗も知らない所に隠したのでご心配無く。』
中々話は終わらず無理矢理終わらせて電話を切った。
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花梨 - とても面白いですね! 更新、大変だと思いますが自分のペースで頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦の作品を書いてますが良かったら作品の題名を教えますか? (2022年6月7日 22時) (レス) id: 8e5a2f605a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩夏 | 作成日時:2022年5月2日 1時