アメノチハレ

00: はじまり。 ページ1

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side: Akito







望「 照史、おはよ。 」


「 おはよ。 …これまた今日もすごい寝癖やな(笑)」






望「 え、なに？… イケメンやって？ 」









小児科の子供たちから " あっくん" なんて呼ばれてる

看護師の俺のことを、唯一呼び捨てにする生意気な患者、小瀧望。









のぞむは生まれつき、心臓が弱い。

その上沢山の持病を抱えていて、
物心つくより前からここに入院してる。





… と言うてものぞむには身寄りはなく、
もはや病院は家みたいなもん。









本人には言うとらんけど、
看護師になる前から付き合いがあるのぞむのことを、弟みたいやと思ってる。


せやから生意気なコイツのことを許してまうねん。






… あ、いまのは内緒にしといてや？(笑)









そんなのぞむの生意気に付き合うとる人がもうひとり。









淳「 おはよ〜 」



望「 あ、淳太今日も唇腫れてんで(笑)」








淳「腫れてへんわ！生まれつきじゃ！ … ってか呼び捨てすんな！ 」









のぞむの担当医の中間先生。


俺の幼馴染で、これまた長い付き合いがある人。
淳太くん、って俺は呼ぶ。







毎日いじられて怒ってんのに、なんか嬉しそうなのはなんでなん？


… まあ、なんだかんだのぞむのおかげで、
俺も淳太くんも毎日笑っとる気がするけど。









のぞむは小さい頃から此処におる。

患者さんと仲良くなるの得意なのか、いつもの周りには人がいる。




… その分沢山人の死を見てきた訳やけども。









そんで時々、突拍子も無いことを思い付いては俺らを困らせる。

せやけど、コイツには「 人の人生 」を変えるチカラがあると思うんや。









… なんでかって？









さあ、なんでやろう。









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