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百四十六話:兄の想い ページ21

晴明side





結局俺はAを傷付ける事しか出来ない

死ぬ間際でさえ、Aを傷付けた


兄失格だ




けど___


Aが生きていけるなら

未来に少しでも希望を持てるなら...





___晴明達が居ないと生きていけない
ずっと暗い世界のままだよッ


Aの悲痛な声が頭の中で響く



わかるよ、俺も同じだった

Aが、父さんが、母さんが居ないから
俺は、ずっと朝が来ない感覚の中で生きていた



けど、俺は死んで救われた


その夜は明けた

光が飛び散って眩しかった


目がくらんだ

そして次に目を開けると
父さんと母さんが俺を迎えに来てくれた



「晴明にばかり背負わせてしまってすまない」

そう父さんに言われた



そんなの関係ない

俺の方こそ父さんやAに背負わせて
ばかりだった







A、お前には意地でも生きて貰う

生きろと呪いをかけてやる


Aには__
俺達はもう必要ないんだよ

新しい家族が、お前の支えになってくれる




それでさ、好きな人を作って結婚して
家庭を作って___


お前は幸せになっていいんだよ



普通の、女としての幸せを望んでいいんだ


出来るさ、俺の妹なんだから





血の繋がった家族はもう居ないなんて
勝手に悲しみやがって

居ないなら作ればいいんだよ


血の繋がった家族を作れ

失うのが怖いのは当然だ

いずれ人は死ぬ


死ぬのが早いか遅いかの違いだけだ




お前はそれを恐れている

家族以上に大切な人を作って失うのが___



こうなったのは俺らのせいだけど...

Aはそろそろ前に進んだ方がいい
俺達に捕らわれなくていい


そして、兄としてAの幸せを望んで
見守るぐらいさせてくれよ






お前が本当に幸せになるまで___
見守るから



すると後ろから名前を呼ばれた

父さん、母さん...


わかってるよ、俺はもう手を出さない
いくらAが可愛いからって...

ちゃんと見守るよ






そう苦笑しながら両親の元へ向かう









A、お前は暫く此方に来るなよ

来るなら寿命で死んでから来い


もし早く死んで此方に来るようなら___

どんな手段使ってでも追い返してやるから
覚悟しとけ









最期まで兄らしい事出来ずに

死んでから兄貴面するなんて怒られるか?


まあ怒られてもいいさ




生きている間に出来なかった分
お前の幸せを願わせてくれ___

百四十七話:目覚め→←百四十五話:夢3



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設定タグ:鬼滅の刃 , 愛され , 救済   
作品ジャンル:アニメ
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露亞(プロフ) - ありがとうこざいます! (2020年1月9日 19時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 露亞さん» 無ければ私の好きに考えて書きます! (2020年1月9日 19時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 露亞さん» 番外編という形でなら出せますよ!次の続編に入ってからになると思うので気長にお待ち下さい!何かこういう風に書いて欲しいとリクエストがあれば書いて頂ければ考慮して作ります! (2020年1月9日 19時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - 終わりのセラフのキャラクターを少しでいいので出してもらいたいな…なんて(( (2020年1月9日 18時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - たぴ岡さん» 何回も読んで頂けるなんて嬉しいです!頑張りますね! (2020年1月4日 22時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:来羅 | 作成日時:2019年12月29日 19時

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