四十四話:命の終焉 ページ48
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Aを柱に任命したその日の夜
想像もしなかった来客が来た
その人物は月を背景にし
ふわりと縁側に降りてきた
《やあ、産屋敷耀哉
今日はいい夜だな__》
1人の青年が楽しそうにそう言う
とても美しい青年
それは人間ではありえない、異常な美しさで
神々しくすらあった
真っ白い肌
赤い瞳
白銀の髪
その髪の奥から生え出した二本のツノ___
一目見てわかった
鬼だと
産「君は___」
終《終命ノ夜
Aと契約している鬼さ
俺は君と話したいだけなんだ
そう身構えないでくれ》
と、楽しそうに笑う
耀哉は思った
自分の知っている鬼とは別物だと
産「終命ノ夜は何故私の所へ来たんだい?」
終《少し聞きたい事があってな
鬼の始祖 鬼舞辻無惨について》
産「...わかった、話そう」
それから、終命ノ夜は静かに耀哉の話を聞いた
鬼舞辻は産屋敷一族から出た者だと
その因縁は千年以上続いているのだと
その話を聞いた後、終命ノ夜は心底面白そうに
笑った
終《なるほど、なるほど__
たかだか千年程度しか生きてないのか
ああ、勘違いしないでくれよ?
君達の因縁を愚弄したわけじゃあない
千年___たった千年か、そうか___》
すると、終命ノ夜の発言に
少しだけ驚いた顔をする耀哉
産「君は不思議だな
たった千年だなんて言うとは...」
それを聞いて終命ノ夜は楽しそうに笑う
終《千年二千年と生きてれば
たった千年なんてどうって事ないさ
けど、それは俺の感覚だ
生きている君達人間の時間には限りがある
そうだろう?耀哉》
産「...そうだね」
終《見ればわかるさ
耀哉、君達の一族は薄命だろう?
きっと君も、あと十年もしないうちに
死ぬだろう___
だから、お前の代で因縁を断ち切ってやろう》
終命ノ夜の赤い瞳が妖しく光る
産『...!面白い事を言うね
その見返りはなんだい?』
終《...別に、何も求めやしないさ
俺は面白そうな人間がいたから話に来ただけ
それが運命を変えるような事になるなら__
“また”楽しめそうだなって思っただけさ
主であるAと共に、名の通り
命の終焉を迎えさせてやろうじゃないか》
そう言うと、ふっと姿を消す終命ノ夜
さっきまで目の前に居たのが嘘のようだ
産「命の終焉、か」
私の命と鬼舞辻の命
先に終焉を迎えるのはどちらか
A、君はとんでもない鬼を従えてる
ようだね___
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ぴーふふる - すみません💦今いましたね! (2022年10月12日 14時) (レス) @page10 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーふふる - 真菰ちゃんは!? (2022年10月12日 14時) (レス) @page9 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ - 終命ノ夜ってなんで読むんですか? (2020年5月30日 13時) (レス) id: 9ee991fc40 (このIDを非表示/違反報告)
スモークサーモン - ぱすてーる@YouTube部 所属さん» 17話やるせないであってますよ 許せないだと、何が許せないになるんですか? (2020年4月26日 20時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
あーるぐれい。(プロフ) - とても面白い作品ですね!でも1つ訂正が…。四十一話の「役不足」と言う言葉ですが、その仕事・役割が自分の力量に足りないという意味なので、この場合は「力不足」(その仕事・役割に対して自分の力量が足りない)と言う方が正解です!細かくてすみません…。 (2020年3月18日 0時) (レス) id: 86f01c478d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2019年10月27日 1時