三十話:下弦の弍 ページ33
Aside
見上げると、何もない空中に鬼が浮かんで
立っていた
青色の長い髪を後ろで1つに束ねた青年
その顔にはまだ幼さが残っていた
目に力を集中させると
空中に固定した水を足場にして立っている
みたいだった
そして___鬼の片目には
下弍と刻まれていた
鬼が言う
「...お前、柱か?」
『違う』
「可笑しい、柱じゃないなら
お前の強さは一体...
仕向けた鬼達をほんの僅かな時間で
全員___」
私は鬼の話している途中で地面を強く蹴り
鬼の首を切ろうと刀を振るう
が、刀を振るった瞬間に攻撃をかわして
後退し、別の足場に移動した
私はそのまま地面に着地する
「話の途中なのに殺そうとするなんてひどいな!
親に人の話は最後まで聞きましょうって
教えられなかったか?」
『鬼の話を聞く利点があると思って?
下弦の弍』
すると笑顔を浮かべて言う
氷「つれないなぁ
俺は氷雨って言うんだ。お前は?」
『鬼に教えるかよ』
氷「ひどいなぁ、俺教えたのにさ
名前ぐらい教えてくれたっていいだろ?
会った記念に
けどまあ__どっちみち、お前は死ぬけど
血鬼術
『...ッ』
不意に殺気が溢れる
四方八方から攻撃が放たれる
反応し、その攻撃を刀で弾く
攻撃の正体は空中に固定されていた水だった
それが刃となって放たれた
氷「うそ...今のに反応するのか
凄いな、今までの鬼狩りは反応すら
出来なかったのに___」
『...殺したのか』
氷「勿論」
『...』
氷「けどこの村の人間はまだ食ってない
俺の術で捕らえてる
助けたかったら___俺を殺してみなよ
可愛い鬼狩りちゃん」
わかりやすく挑発してくる鬼
私は小さく息を吐き、刀を構える
そして心の中で鬼の名前を呼ぶ
力をよこせ、終命ノ夜___
この生意気な鬼を殺すだけの力を
よこせ、鬼
欲望を喰らえ、鬼
その瞬間とてつもない力が与えられる
刀から禍々しい力が溢れ
自分の足元が一瞬だけ黒く染まる
鬼の呪詛が、呪いが、ギュルギュルと巡って
痣のようになって現れ、首から顔に広がる
そして、その綺麗な顔に不敵な笑みを浮かべる
『はっ、やってやるよ下弦の弍』
.
大正コソコソ噂話
義「Aは基本的には優しいけど
時々毒舌な時があるし
鬼に対しては冷酷な顔を見せる時があるよ
あと、時々男前なんだよねAって」
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ぴーふふる - すみません💦今いましたね! (2022年10月12日 14時) (レス) @page10 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーふふる - 真菰ちゃんは!? (2022年10月12日 14時) (レス) @page9 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ - 終命ノ夜ってなんで読むんですか? (2020年5月30日 13時) (レス) id: 9ee991fc40 (このIDを非表示/違反報告)
スモークサーモン - ぱすてーる@YouTube部 所属さん» 17話やるせないであってますよ 許せないだと、何が許せないになるんですか? (2020年4月26日 20時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
あーるぐれい。(プロフ) - とても面白い作品ですね!でも1つ訂正が…。四十一話の「役不足」と言う言葉ですが、その仕事・役割が自分の力量に足りないという意味なので、この場合は「力不足」(その仕事・役割に対して自分の力量が足りない)と言う方が正解です!細かくてすみません…。 (2020年3月18日 0時) (レス) id: 86f01c478d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2019年10月27日 1時