一話:意識 ページ4
Aside
混濁する意識の中、目を開けると
ぼんやりとした視界に木が映った
薄暗かった
森だろうか?山かもしれない
そこに私は寝ていた
何処...?ここ
あれ?
そういえば私って...
『...ッ!!』
あの時の事が一瞬で頭の中に浮かび上がり
その驚きと困惑でぼんやりとした意識は
なくなり、思わず勢いよく上体を起こした
『なんで...生きてるの?』
まさか、あれは夢だった?
いや、あの時の痛みと苦しさは本物だった
体を見てみる
あの時受けた致命傷はない
そして1つ不可解な事があった
『...着物?』
何故か軍服ではなく着物を着ていた
それに____
私ってこんなに胸なかったっけ?←
あと、いつもより視界が低いような...
まるで子供の時の様だ
丁度近くに水が張ってた場所があったので
水面を覗きこんでみると____
『な、なっ...なにこれ!?!?』
なんとそこには幼い頃の自分が映っていた
一旦冷静になろうと深呼吸をして
再び水面を見る
...変わらない
これ、幻術か?
終が見せてる幻覚?
終《いや、俺は全くの無実だ》
私が契約している鬼の終命ノ夜が
心の中でそう言う
『終!?これ、一体どういう...
もしかして死後の世界!?』
終《...いや、Aは生きてるよ》
『は?だってあの時...』
すると終は声を低くして言う
終《あぁ、確かに死んだ筈だ
お前が俺に欲望を喰わせれば死なずに済んだのに
お前は諦めた。俺は諦めなかったのに》
『...』
終《俺は、お前が望むなら幾らでも
力を与えたのに___》
『...ごめんね』
すると終は大きく溜息をつく
終《はぁ、謝ったって仕方ないだろ
ってか、妙だな》
『ん?』
終《どうして体が子供に戻ったのか
年の頃は13ぐらいか?
しかもここ____
いや、この世界は何か違う》
『世界?』
終《あぁ、全く違う
この世界は、あの世界と違う》
『...なにそれ、つまり何?
私は死んで違う世界に来ましたって?』
終《...信じ難いけどなぁ
大体、鬼の俺がわかる筈ないだろ...》
流石の鬼も困惑してるようだ
『はぁ...もうなんなんだよぉ〜〜!!』
その場にしゃがみこみ大きく溜息をつく
そしてドクドク脈打つ鼓動を落ち着かせて
立ち上がる
『取り敢えず、人を探すか』
終《そうだな》
そして鬼呪の力を全身に巡らせる
人の気配を感知する為に
374人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴーふふる - すみません💦今いましたね! (2022年10月12日 14時) (レス) @page10 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーふふる - 真菰ちゃんは!? (2022年10月12日 14時) (レス) @page9 id: 97d1a84e27 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ - 終命ノ夜ってなんで読むんですか? (2020年5月30日 13時) (レス) id: 9ee991fc40 (このIDを非表示/違反報告)
スモークサーモン - ぱすてーる@YouTube部 所属さん» 17話やるせないであってますよ 許せないだと、何が許せないになるんですか? (2020年4月26日 20時) (レス) id: 99f545fffc (このIDを非表示/違反報告)
あーるぐれい。(プロフ) - とても面白い作品ですね!でも1つ訂正が…。四十一話の「役不足」と言う言葉ですが、その仕事・役割が自分の力量に足りないという意味なので、この場合は「力不足」(その仕事・役割に対して自分の力量が足りない)と言う方が正解です!細かくてすみません…。 (2020年3月18日 0時) (レス) id: 86f01c478d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:来羅 | 作成日時:2019年10月27日 1時