東卍の白豹Part6

260話:見舞い2 ページ10

.



その後、ドラケンが買ってきたスイカを皆で食べた

それから今の東卍の現状をドラケンが話し始めた




龍宮寺「パーは結局1年以上は出て来れねぇ」

武道「愛美愛主の長内は...？」

龍宮寺「生きてる
長内死んでたら成人まで出て来れねぇよ」

『...コレばっかりは長内の生命力に感謝だナ』



少し静寂が続くと、武道が気になっていた疑問を口に出した



武道「...マイキー君は...？」

龍宮寺「あのヤロー、ふざけやがって！」

『あ』




苛ついた様にそう言い捨てたドラケンが拳を机に振り下ろした
そこには武道が3日間かけて作った
2005ピースのパズルがあった

雪がそれに気付いて声を出すが、時すでに遅し


当然、バラバラになったパズルに武道は叫び声を上げた
それでようやくパズルを壊した事に気付いたドラケンが
「あ、ゴメン」と謝った




武道「オレの3日間の全てがあああ！！」

龍宮寺「だから謝ってんじゃねぇかよ」

武道「ハイ！！！ヘーキっす
たかが3日間寝る間も惜しんで完成させただけなんで」


『ドンマイ、タケミチ
今度からは完成したらすぐ糊付けするコトを
オススメしとくよ』

武道「ハイ...しっかり覚えておきます...」




すると、ドラケンが呟いた



龍宮寺「とにかくオレはもうマイキーとは縁切るわ」

武道「え？」


龍宮寺「東卍も終わりだ」





武道「な...何言ってんスか？冗談っすよね？
ですよね！？雪さん！！」

『...』


ドラケンの言葉に、信じられないと言う様な顔をして
縋る思いで雪に話を振った武道だったが
雪からは返事がなかった





龍宮寺「邪魔したな」

武道「ちょっ、ちょっと待って下さいよ！！」




武道は必死に声をかけながらドラケンを追って部屋を後にした

すると部屋に残ったメンバーがその深刻さに気付いて
冷や汗をかいた




山岸「東卍が2つに割れそうって...」

マコト「本当じゃね？」

タクヤ「うん...」

千堂「...実際どうなんだよ雪さん」




そこで、ようやく雪が話し始めた



『...マイキーと堅はね、凄く仲良いンだよ
もし喧嘩しても気が付けば仲直りしてて
喧嘩してた理由も忘れちゃってるの
マイキーも堅も、皆とそう変わらないただの中学生なンだよ
年頃の男の子の喧嘩ってそンなモンでしょう？

でもね、今回は喧嘩の理由が理由だからネ
2人共自分の立場を考えずに暴れるなンて馬鹿するとは
思ってなかったケド＿＿＿＿
今回ばかりは立場を上手く使って来やがった』

261話:憧れ→←259話:見舞い

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す