東卍の白豹Part5

208話:狩り ページ17

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雪は思いっきり速度を上げて
電話で言われた場所へ向かった


その場所に着けば、遠目で愛美愛主の特服を着た集団
その中心で誰かが甚振られているのが見えた

雪は舌打ちをすると、髪を隠すようにフードを深く被って
減速せずにそのままその集団に突っ込んでいった






すると、バイクが突っ込んで来る事に気付いて驚いた
愛美愛主のメンバーが一斉に散って、距離を取った

周りから罵声が聞こえてくるが無視をして
雪は無駄のない動きでバイクを止めて下りると
愛美愛主の奴らにボコられていた男女の元に行く




『大丈夫か？オマエら』

「は、はい...ちょっと殴られただけなんで」


男の返答を聞き、次に雪は女の方へ目を向けて声をかける
この際、女の服が力任せに破られていて
更に顔にも殴られた跡があった為、顔を顰めてしまった




『君は...そうか、野郎共に襲われそうになったンだナ
未遂でも、怖かったよナ...
でも手遅れになる前に来れて良かった』

「もしかして...助けに来てくれたんですか...っ？
ありがとうございますっ！
凄く...怖くてっ、彼が私を必死に守ってくれてたんですけど
笑いながらっ暴力を振られるの怖くて...ｯ」



話を聞きながら沸々と怒りが沸いてくるのを感じた雪
泣きながら説明をする女を宥めるように、頭を撫でて言う





『わかった、もういい...コイツらは私に任せろ
彼氏君はよく彼女を守ろうとしたナ、すげぇカッコいいよ
もし足が無事なら彼女連れて逃げろ
助けはもう待機してある』



雪は、先程バイクで侵入してきた方向を指差して
逃げろと示した

既に特攻隊の隊員が数名、離れた場所で待機していた






すると、2人を容易に逃した愛美愛主のメンバーから
更に罵声が上がる



「オイオイ！何勝手に逃してんだコラ！」

「正義の味方気取りか！？あ"あ"？」

「せっかく見つけたいいオモチャ無くなっちまったじゃん！
代わりにオマエをオモチャにしてやるよ！」

「男だったらボコボコにして親兄弟吊るしてたが
女なら話は別だ、謝罪してもオレらが満足するまで
マワして、動画取ってやるよ！逃げれねぇようにな！」




『全く＿＿＿下半身でしか物事を考えれねェ外道が
イキがってンなよ
なァ？オマエはどう思う？愛美愛主の総長
長内信高クンよォ』


長内「あ"？女が調子乗りやがって
誰に向かって口聞いてんだ」



『は？オマエ、そンなコト言える立場か？
同い年でも私の方が格上だっての、身を弁えろ』

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