東卍の白豹

26話:見舞い3 ページ27

.



赤音は優しく笑いながら言う


赤音「雪ちゃんは女の子なのにカッコイイ
男の子だったら凄くイケメンだっただろうネ
もし雪ちゃんが男の子で、さっきの言葉を言ったら
きっと好きになっちゃうよ」

『赤音さん...流石にソレは褒め過ぎ』





なんて笑い合っていると
ドアの方から何かを落とした音がした

そこには青宗と九井が居て＿＿＿


赤音が雪に抱き締められているのを見てフリーズしていた




九井「えっ、赤音さんと雪さんって
まさかそういう関係で＿＿＿＿！？」

青宗「赤音...」


『あれ、2人共来たんだ』

赤音「雪ちゃん、なんか2人共
勘違いしちゃってるみたい、離れようか」



雪はその言葉を理解すると、ご自慢の整った顔で
イタズラに笑うと、からかうように言う




『勘違い？あァ、もしかして私と赤音さんが
デキたって思ったンだ？
幾ら赤音さんが綺麗だからって手ェ出さないっての
それに私の恋愛対象はフツーに男の人だ』



青宗「別に、勘違いなんかしてねぇし...
ただ...赤音ばっか...ずるい」

九井「からかうなよ...！全く、雪さんじゃなきゃ
病室から閉め出してたっての」



赤音「コラ、雪ちゃんはお見舞いに来てくれたんだぞ？
女の子には優しくしないと」





雪は、赤音から離れると＿＿＿



『そうだ、なんか飲み物買ってくるよ
ついでにお菓子とかも買ってくる
一、お前荷物持ちナ！』

九井「は？ってオイ！何でオレが＿＿＿！！」



雪は九井の首根っこを掴んで強引に病室から
引きずり出して行ってしまった

それを不満げな顔で見ていた青宗



青宗「...」

赤音「どうしたの？」

青宗「なんか、すげーモヤモヤする
オレ、雪さんにあまり構って貰った事ねぇのに
ココと赤音ばっか...」



赤音「ふふ、そんな顔しちゃダメだぞ
雪ちゃんもイジワルしてるわけじゃないんだから」

青宗「...」




赤音は弟の恋に気付いて
密かに雪を妹に迎える家族計画を考えた











.











売店でお菓子とジュースを買って病室へ戻る途中だった



九井「何でオレが荷物持ち...イヌピーでも良かっただろ
オレだって少しでも多く赤音さんと話したいのに＿＿＿」

『一、ちょっと話そうか』

九井「え？」




途中にあった休憩スペースに向かい、椅子に座った


『こんな事私が聞くのもアレだけど＿＿＿
一は赤音さんの事好きなンだよな？』

九井「なっ、なんだよ急に...」

27話:見舞い4→←25話:見舞い2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す