東卍の白豹

20話:目覚め4 ページ21

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父親だと思われる人が口を開く


父親「すみません、お時間よろしいでしょうか」

『はい』




すると、両親が頭を下げてきた


父親「私達は、赤音と青宗の親です
今牛雪さん、この度は赤音と青宗を助けて頂き
ありがとうございましたっ」

母親「貴方のお陰で赤音も青宗も助かりましたっ
あの、急ぎで来たもので今日はこれしか用意
出来なかったのですが、また後日改めてお礼をさせて下さい
つまらない物ですが受け取って貰えますか？」




母親が明らかに高そうな菓子折りの入った紙袋を渡してきた



『お礼なんていいですよ
私が勝手にしたことなので』


父親「そんなっ、遠慮なんてしないで下さい
赤音と青宗を助けてもらった事に比べたらこれぐらい...
それに貴方の怪我も私達が＿＿＿」

『...』




断固として引かなそうな両親に何も言えなくなってしまった
するとそこでワカが動く


若狭「オレが雪の代わりに話を聞きます
一旦外に行きましょう」

両親「はい」





兄達が出て行くのを見送ると
男の子達が話しかけてきた



青宗「雪さん、オレ、乾青宗って言います
赤音を助けてくれて、ありがとうっ」

九井「目が覚めて良かった...
オレは九井一。イヌピーと赤音さんを助けてくれて
本当に感謝していますっ」


『今日はやけに感謝される日だナ、別にいいよ
そんなに畏まるなって、年近いだろうしタメでいいよ
ほらもっとこっち来なよ』





その言葉に2人がまだ緊張したような顔で側にまで来る

雪は、青宗の顔を見ると
左目を覆うように巻かれた包帯を見て
申し訳無さそうに言う


『そっか...左目、火傷できちゃったンだ
綺麗な顔してンのにごめんね、まだ痛いでしょ？』





青宗「これぐらい平気だ
オレは男だし跡が残っても問題ねぇよ
命を助けて貰って文句なんてない、寧ろ感謝しかない

謝るのは、オレの方だ
アンタこそ綺麗な顔してんのに、女なのに傷作らせちまった
オレに責任、取らせてくれ」


九井「オレも、何かさせてくれっ
これからいっぱい勉強して金を作る
だから＿＿＿」





『さっきも言ったケド、お礼なんていらない
火傷だってしっかり薬塗って通院すれば
跡残らないでキレイに治るって言われたから
何も気負う必要はないよ』


九井「それじゃオレ達の気が済まないんだよ！」

青宗「オレ達が出来ることならいくらでも聞く
お願いだ、何かさせてくれ！」









両親に続き、子供の方も諦めが悪かった

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