短編集は知っている Part2

＊ ページ24

上杉(外見は若武)side



___朝、目を覚ますと、そこは若武の部屋だった。



「ここ、若武の部屋だよな…？」

状況が呑み込めない上杉。



「とりあえず、起きるか。」

そう言って起きる上杉だが、起きてあることに気がついた。









「目が冴えてる……！？」

上杉は、低血圧なせいで毎朝、眠気と戦って起きている。

対して若武は、あの性格なので、目覚めがいいのだろう。




さらに、立ち上がり周りを見渡すと、

「こんなに低いのか……！若武は……！」

この時、密かに上杉の心には若武に対する同情の念が浮かんだのである。



鏡を見ると、

「な、なんだこれ！？」

ウサギの着ぐるみのような可愛らしいパジャマを着ている若武の姿があった。

うさ耳の付いた若武……

ズボンのお尻辺りにはまん丸のふわふわした尻尾……

またもやウサギのスリッパ……





「友達やめたい……」









＿＿若武のプライドは、若武の知らないところでズタズタになるのであった。






「昭和顔ってこんなんなのか…！」


「服が赤しかない……」


「やっぱサイズ、小せーな。」


「サッカーの物しかねーな…」



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

若武、

知らない方がいいことも世の中にはあるぞ。


密かにエールを送る作者であった。

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