キスを何回かしないと出られない部屋／東雲彰人 ページ7
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「…これは、ヤバいのが来たね」
「…だな」
彰人と二人でお題の紙を見る私。そこには『キスを何回かしないと出られない部屋』と書かれていた。
ついに一線越えてきたよ。キスはあかんよ。好きな人とするものでしょう。しかも何回かって…めっちゃやんわりとしてるな…。
「今までのお題の中で一番ヤバいよ」
私がそう口に出すと、彰人が少し驚いたようにこちらを見た。
「今まで…って、お前オレの後にも誰かと閉じ込められたのかよ」
「あ、うん。冬弥とか、変人ワンツーとか」
「…お題は」
彰人が少し怒ったような声を出す。
「え…えっと、恋人繋ぎ、壁ドン、見つめ合う」
本当は冬弥にはなんかハグされたし、天馬先輩は囁きもあったし、神代先輩には押し倒されたけど。彰人がなんか怖いので、そこは省略した。
「…そうか」
なぜか安心したように笑う彰人。
「で、どうすんの、お題」
「別に唇に、とは言ってねえし…頬とか、手とかでいいんじゃねえの」
「あ、それだ！」
はしゃぐ私の顔に、もう一枚紙が降って来た。
「わっ…何これ」
私はその紙に目をやる。
「…彰人」
「おい、まさか…」
彰人に紙を差し出す。
「『唇限定です』って…ざけんじゃねえよ…」
「ごめん彰人…私となんて嫌だよね」
明らかな怒りを滲ませる彰人に、私は心底申し訳なく思った。
「…別に、お前に怒ってねえし」
「そう…？」
…それは私と…キ、キスするのが嫌じゃないと言ってるようにも受け取れる。…いや、流石に自意識過剰だよね。
「無理やり…ってのが嫌なんだよ」
彰人は少し顔を赤くした。
まあそりゃあ、好きじゃない人と無理やりっていうのは嫌だ。…私は今までのお題のせいでその辺りの感覚が鈍っているけど。
「でもしないと出られないし…本当ごめん」
「…………ど」
小さく彰人が呟くが、私はそれを聞き逃してしまった。
「…ごめん、今なんて言ったの？」
「何でもない。…オレのことは気にすんな、お前がいいならオレは別に…」
「…もう、仕方ないと思うよ。彰人、私は大丈夫」
彰人には悪いけど、ここから出るにはそうするしかない。今は初めてだとか言ってる場合でもないのだ。
「いいのかよ」
「うん。…優しく、してね」
私がそう言うと、彰人は私を優しく押し倒した。
…いや、なんか別のことをしようとしてるようにしか見えない…。
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かななな - いやもう墓下さい…😇😇てぇてぇすぎる&心臓ドッキドキですよ！？ (4月14日 17時) (
レス) @page8 id: deb57b45e3 (このIDを非表示/違反報告)
クリーパーっって可愛いよね - あ、初コメ失礼します。胸の鼓動が止まらなくてもうあの世へ行きそうです。こんないい作品をありがとうございますm(*_ _)m (2022年6月16日 21時) (レス) @page3 id: 9d5f33456d (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 最高すぎる。 胸の鼓動が止まらないんだけど！ それくらい、いいお話を書いてくださってありがとうございます。 (2022年6月16日 17時) (レス) @page17 id: eba8b36110 (このIDを非表示/違反報告)
もも - こはねちゃん。肩トントンはあかん。萌えすぎて燃える。天使。 (2021年4月25日 22時) (レス) id: d97a5a4175 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - うっわぐは…リクエスト応えてくださりありがとうございました！！！超よかったです！！切ない！最高！またいい感じの案が思い浮かんだらリクエストさせてもらいます！ありがとうございましたー！！これからも見ます！！ (2021年4月17日 23時) (レス) id: f3d3468a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほほほほ | 作成日時：2021年4月4日 23時
