Iife meaning (ページ2)

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光ページ2

いつもと変わらぬ、梨花の姿だった。

酸素マスクに点滴。

まるで眠っているだけのように見える安らかな顔。

「よかった…」

心からほっとした。

「どうかされましたか？」

全速力で走ってきたため、よっぽどすごい顔をしていたのだろう。

看護師さんが僕のほうを見て驚いていた。

「あっ、あの…急に彼女に会いたくなっちゃって」

ごまかし笑いを浮かべた。

「素敵な彼氏さんがいて、梨奈さんお幸せですね！」

看護師さんはニコリと笑って梨奈を見た。

「あはは…」

素敵な彼氏？

彼女が苦しんでいるのに何もできない僕が？

そんなわけ、ない。

「ミナさん！お隣の佐藤さんが…」

「はい？！」

気まずそうな目が僕にむけられた。

「ありがとうございました。またお話しましょうね！」

慌てて横の病室に向かう看護師たち。

「どう…したのかな」

なんとなく、行かなければいけない…気がした。

「ちょっと待っててくれよ、梨奈」

そっと梨奈の頭を撫でてから病室を出る。

隣の病室には、暴れる患者と医者と看護師がいた。

暴れているのは、小さな男の子だった。

「ん…なんだ？」

しばらく見ていると、男の子のまわりに黄色い光のようなものが見えた。

「(あれは…命が具現化されたもの)」

どこからともなく声がした。

「え？」

声のする方を見ると、ウサギのストラップがあった。

慌てていてそのまま持ってきてしまったらしい。

…今はそんなこと考えている場合ではない。

「えっと…ウサギさん？それはどーゆーことかな？」

呼び方に迷いながら問う。

「うさちゃん、でしょ？おれっちを買った時に梨花ちゃんがつけてくれたじゃない」

見かけによらず一人称、おれっちなんだな。

「うさちゃん、この光がなんなのかは…いいや。どうしていきなり僕に見えるようになったの？」

「それは…おれっちには分からない。でもこれだけは分かるよ。この子が死にたがってるってこと」

平然と言い放った。

「この…男の子が？」

じっと男の子を見た。

すると…

「ねぇ、お兄ちゃん」

声が聞こえたかと思うと、男の子が身体をおこした。