一生 ページ9
…人生でここまで恥をかき、半べそをかいたことはあっただろうか。そう思ってしまうくらいに、私は今、先程の出来事を脳裏に甦らせてはまた悶絶しそうになる。今すぐこの記憶から消え去って頂きたいが、これでは一生消えてくれることはないだろう。きっと死ぬまでこの出来事は、私を苦しませ続ける。
「…もう、死んでしまいたい」
桂「む、何を言うA殿」
夏の暑さが本領を発揮し始める午後2時頃。現在地ラーメン屋、北斗心軒。私は無意識にそんなことをポロリと口に出していた。少し涙目になりながら。
桂「一体A殿にそんな風に思わせる物とは何なんだ。聞かせてくれ、俺は力になってやるぞ」
「あ、じゃあ取り敢えずその空っぽの頭ぶち抜いてきてくれませんか」
虚ろな目をして私は言う。うん、それが一番いい。どうかもう二度と、私の目の前に現れないでほしい。テーブルに置かれたラーメンから上がる湯気を眺めながらにそう思う。
桂「何故俺が?」
「…もういい、もう何も喋らないで」
…どうやらコイツに自身の罪の意識はないらしい。私に死にたいと思わせる元凶が本気で私を心配し、その上なんのことか分からないとでも言いたげに首をかしげやがるのだ。悪意がないのはわかったが、なんというかもう……やるせないわホントに。
桂「まぁよく分からんがそれを食べて元気を出すといい。奢ってやろう」
「まぁそれは感謝しますけど。最近ロクなもん食べてなかったし」
このクソ暑い中、熱々のラーメンは如何なものかと私は思うが、そう我が儘も言ってられない。私は箸を手に取りラーメンをズルズルとすする。
「…て、いうか、アンタは一体何をしてた訳」
桂「ん?何がだ?」
「さっきのお店で」
向かいの席に座り、そばをすする桂に視線を向け言う。そう。コイツと遭遇してしまった、私がもう二度と立ち寄ることのないであろう甘味処である。
「謎の髭眼鏡つけて」
桂「アレは変装だが?」
「アンタ捕まりたいの?」
アンタが隠すべきなのはそこじゃないだろう。その長ったらしいロンゲだろう。そう指摘してやりたいが、面倒なのでもうそこは突いてやらないことにする。
桂「何しにって、A殿も同じなのだろう?一日100個限定のぷりんだ。アレを手に入れ銀時を俺達のチームにひきいれ、革命を起こすためにな」
「どんな革命よ」
ていうかプリンで人を釣ろうとか、その時点で革命家じゃないからね。ていうか一体何処にトイレットペーパーを全て奪い去るような革命家がいるのよ。トイレットペーパーレボリューションか。
244人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピピコ - 銀岬さん» ご心配のお言葉、ありがとうございます…!!もう全然大丈夫です!昨日大雨に打たれましたがもう完全復活しましたので!!この物語も終わりへと向かっておりますので、無理はしないように、頑張らせて頂きます!ありがとうございました! (2017年7月19日 22時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
銀岬(プロフ) - 失礼します!風邪大丈夫ですか?体調は気をつけてくださいね!更新無理しない程度に頑張ってください! (2017年7月19日 22時) (レス) id: 6f2670004d (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - 狭霧さん» 沢山話しかけてくれて嬉しいです^^ ご心配ありがとうございます!はい!もうすぐに直して私も銀魂映画観に行きます!!もう楽しみでテンション上がりますね!! (2017年7月17日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
狭霧 - またまたコメントさせていただきます!風邪治りかけは一番大切ですよ気を付けてくださいね。映画見てないけど見る予定絶対見たいでーーす!テンションアゲアゲです!! (2017年7月17日 18時) (レス) id: db8d44fdf5 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - ミンティアさん» ご心配ありがとうございます…!!ホント、もう治りかけなので大丈夫です!励ましのお言葉、とても嬉しいです^^ウッヒョーイですね!早く映画見たいです!! (2017年7月17日 15時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時:2017年7月4日 17時