【銀魂】空想世界が現実世界 7【坂田銀時】

それ以上言うな　銀時side ページ25

…なんだよ。なんでここでこんなロンゲバカとご対面しなきゃならねーんだよ。俺は胸中でグチグチと文句を垂れる。プリンは食われるわ、Aは居なくなるわ、ガキ共は呆れたように出ていくわ、一体何なんだ。何て日だ。


銀「んで？オメーは一体何しに来たんだよ？」


一刻も早くお帰り願いたい俺は用があんならさっさとしろとでも言うようにソイツに湿っぽい視線を送りつける。が、そんな俺のことなんど気にしねぇソイツは、優雅に腕を組む。


桂「いいや、ぶっちゃけ用はない。だが、お前と話がしたくてな」

銀「んだよ気持ち悪りィな…」


俺はオメーと話すことなんざ何もねぇんだよさっさと帰りやがれ。そう思ってみるもソイツに通じる訳がねーし、口で言っても多分無意味だろう、コイツは基本、人の話を聞かない。それを俺はよーく知っている。

仕方がないので俺は嫌々ソイツの話に耳を傾けることにした。


桂「実はさっき、街でA殿を見つけてな」

銀「……へェ」


…と、思ったらそんな名前が出てくる始末。Aのこととなれば話は別で。俺は興味なさげなフリをしてソイツを見やる。


銀「そんで？どーしたんだよ」


つかアイツ何してんの？と。俺はなんとなく問い掛ける。そうだ。そもそもAは一体何をしているんだろうか。出掛けてからもう少し経っているが、未だ帰ってくる気配を見せない。俺がそう言うとヅラは一瞬だけ、何かを考えるような素振りを見せ、


桂「…普通に散歩していたぞ」


と。それに俺はふーん、と返す。一瞬の隙に、コイツが何を考えたのか気にならなくもないが、聞くのも面倒なため口には出さない。


桂「で、たまたま会ったから幾松殿の所で一緒に飯をな」

銀「……お前、何人の女と仲良くしてんの」


じっとりと、俺はソイツを睨みつけると、ヅラは両手を振り、違うぞそういうんじゃない！と弁解する。


桂「略奪愛なんてしないし、そもそも俺が好きなのは寝とら……」

銀「だあああ！！分かったから！！それ以上言うな！！」


そういうキケンなワードはここでは慎んで頂きたい。とんでもないことを口走ろうとしたソイツを一旦黙らせ、はああ…と溜め息を一つ。もうなんか疲れた。


桂「まぁ兎に角、そんなやましいことなんかない。ただ純粋にだな…」

銀「その言い方だとやましいことがあったよーにしか聞こえねぇよ…」


突っ込むのもだんだん面倒臭くなってくる。あまりの面倒さに頭痛がしてくる。


銀「それで？Aと昼食べて？なんだよ？」


と、それかけた話のレールを元に戻してやる。このままじゃ埒が明かない。

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