聞けない ページ12
……どんな小さな事でも構わない。私は、アイツの彼女として、アイツのことを理解したい。アイツのことをもっと知りたい。……好きなのだから、そう思うことは多分間違った事ではないと思う。
迷いの色を帯びた桂の目を真っ直ぐに見つめ、私は教えてほしいと呟く。私の目を見つめ返してくる桂は、少しだけ目を丸く見開かせ、そしてフ、と笑った。
桂「…なんだか、銀時がA殿に惚れ込んだ理由が解った気がする」
「え？……そう？」
私にはよく分からないが、桂はあぁ、と頷く。桂なりに、何か思うところがあったのかもしれない。それは私には当然、わかり得ないのだけれど。首をかしげていれば、次の瞬間に桂は真剣味を帯びた表情を見せる。さっきまで髭眼鏡をかけてプリンを買いに来ていた奴だとは思えないくらいの。
桂「……俺が銀時に拘る理由と言うのは、……銀時の過去にある」
「……銀ちゃんの、過去…」
息を呑んで桂からの言葉を待っていれば、紡がれたのはそんな言葉。ソイツが口にした台詞を繰り返すように私も口にする。
桂「……やはり、銀時から聞いていないか…」
「……えぇ、…まぁ、前に何も知らずに、無神経に聞いちゃったことはあるけど…」
……少し前。桂とテロリストの巣窟に足を踏み込んでから暫くたった日。私は銀ちゃんに何も考えず、無神経にもアイツの過去を聞き出すような台詞を吐いたことがある。
……あの時、銀ちゃんが見せた顔を、私は忘れたことはない。
『これ以上聞くな』『何も言うな』と、雰囲気だけで主張するような。明らかな線を引かれて、戸惑ったのを鮮明に覚えている。だからあれから、どんなに気になっても銀ちゃんの過去を詮索するようなことは言わなかったけれど。
桂「……そうか…」
「…」
…私自身も、怖くて聞けない所ではあった。あの時、私は無意識だったとしても、決定的に銀ちゃんを傷つけた。銀ちゃんの中に確かに存在する傷を抉った。
……もう二度と、あんな顔はさせたらいけない、そう思った。
今になって、再び銀ちゃんの過去のことが出てくる事になるなんて。また変なこと聞いちゃったな、と少しだけ後悔した。私はどうしてこんなにも無意識でどうしようもないのだろう。
……それはやはり、私がまだ何も知らない子供だからだろうか。
そう思いながら膝の上にある両手をギュッと握り締めた。
……こんなに、私が子供だということを嫌になったことはない。
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ピピコ - 銀岬さん» ご心配のお言葉、ありがとうございます…！！もう全然大丈夫です！昨日大雨に打たれましたがもう完全復活しましたので！！この物語も終わりへと向かっておりますので、無理はしないように、頑張らせて頂きます！ありがとうございました！ (2017年7月19日 22時) (
レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
銀岬(プロフ) - 失礼します！風邪大丈夫ですか？体調は気をつけてくださいね！更新無理しない程度に頑張ってください！ (2017年7月19日 22時) (レス) id: 6f2670004d (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - 狭霧さん» 沢山話しかけてくれて嬉しいです^^ ご心配ありがとうございます！はい！もうすぐに直して私も銀魂映画観に行きます！！もう楽しみでテンション上がりますね！！ (2017年7月17日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
狭霧 - またまたコメントさせていただきます！風邪治りかけは一番大切ですよ気を付けてくださいね。映画見てないけど見る予定絶対見たいでーーす！テンションアゲアゲです！！ (2017年7月17日 18時) (レス) id: db8d44fdf5 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - ミンティアさん» ご心配ありがとうございます…！！ホント、もう治りかけなので大丈夫です！励ましのお言葉、とても嬉しいです^^ウッヒョーイですね！早く映画見たいです！！ (2017年7月17日 15時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピピコ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時：2017年7月4日 17時
