黒 ページ2
Aside
銀「…ないんだけど」
まだまだ暑い真夏日。扇風機の風を神楽と一緒に浴びながら「我々は宇宙人だ〜」的なアレをやっていれば、廊下から歩いて部屋に入った銀ちゃんが開口一番にそう呟いた。
新「ないって、何がですか?」
銀「……俺がずっと楽しみにとってあった、プリンが」
「子供かよ」
今まで見たことがないくらいに深刻そうな顔をひっさげ、負のオーラを纏ってそんなことを口にする。プリン一つでここまでブルーになれる大人って他に居るのかな。
銀「正直に言え、誰が食った。今なら4分の3殺しで勘弁してやる」
新「ほぼ死んでるし、そのギャグ前にも聞いたことあるし…」
銀「ギャグなんかじゃねぇ!!俺はマジで言ってんの!!」
苦笑いを浮かべる新八に詰め寄っては、銀ちゃんは言及する。
銀「あのプリンはなぁ!!俺がクソ暑い中行列に並んでやっと手に入れた一日100個限定のプリンだったんだよ!!そんじゃそこらのプリンとは訳が違うんだよ!!アンダースタンド!?」
新「いや、あの、暑いんで、離れてくれますか」
真顔で言う新八に銀ちゃんはガックリと肩を落とし、「スプーンまで冷やしてたんだぜ」とボソリと呟いた。確かにその右手にはスプーンが握られている。
「まぁそれは、…ご愁傷さまとしか言い様がないわ」
長文にわたって語られたそのプリンは、まぁ話を聞いていた分には美味しいものだったのかもしれない。が、無くなってしまったものは仕方ないだろう。
銀「A〜……慰めて〜」
「ごめん面倒臭い」
銀「こんな悲壮感漂う彼氏様に面倒臭いと言いますか!!」
言う。悪いが私は言う。だって面倒臭いんだもん。と、そんなやり取りをしていれば、扇風機の風が私だけに浴びせられていることに気づいた。
「あれ、神楽?」
隣にいたはずの神楽がいない。ぐるりと首を回してみれば神楽はそっと忍び足で廊下に出ようとしていた所であった。
「何してんの神楽」
神「!!……な、何アルカ〜?」
私が神楽を呼んだ瞬間、神楽はビクンッ、と肩をビクつかせ、ギギギギ…とブリキのおもちゃのように首をこちらに向けた。その顔は、明らかにひきつっている。尋常じゃない量の汗を吹き出している。
「……神楽、」
神「ナンデモナイヨ!!」
………こりゃ黒だな。
そう思わせるには充分すぎる焦り具合である。それに被害者が気づかない訳がなく。
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ピピコ - 銀岬さん» ご心配のお言葉、ありがとうございます…!!もう全然大丈夫です!昨日大雨に打たれましたがもう完全復活しましたので!!この物語も終わりへと向かっておりますので、無理はしないように、頑張らせて頂きます!ありがとうございました! (2017年7月19日 22時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
銀岬(プロフ) - 失礼します!風邪大丈夫ですか?体調は気をつけてくださいね!更新無理しない程度に頑張ってください! (2017年7月19日 22時) (レス) id: 6f2670004d (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - 狭霧さん» 沢山話しかけてくれて嬉しいです^^ ご心配ありがとうございます!はい!もうすぐに直して私も銀魂映画観に行きます!!もう楽しみでテンション上がりますね!! (2017年7月17日 18時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
狭霧 - またまたコメントさせていただきます!風邪治りかけは一番大切ですよ気を付けてくださいね。映画見てないけど見る予定絶対見たいでーーす!テンションアゲアゲです!! (2017年7月17日 18時) (レス) id: db8d44fdf5 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - ミンティアさん» ご心配ありがとうございます…!!ホント、もう治りかけなので大丈夫です!励ましのお言葉、とても嬉しいです^^ウッヒョーイですね!早く映画見たいです!! (2017年7月17日 15時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時:2017年7月4日 17時