74話 ページ26
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フェーヂャの言葉にゆっくりと首を縦に振る。
…あんな顔されたら、断ることなんて出来ない。
「……てことはぁ〜、ペンギンちゃんはまだこの世界に居れるって訳ぇ?」
「ええ、そうです。もう暫く頼みますね」
「マジぃ?やったぁ!!」
今にも海の底に沈みそうな程暗い表情と、ズゥウウン…と云う効果音が着くようなフェーヂャ。反対に、フロイドくん達はとても嬉しそうだ。
「ぼくたちは24時間で帰ってしまいますが…………その間、ずっと一緒に居ましょうね、A」
「ええ」
「あ!じゃあ私Aちゃんの部屋見たい!連れて行ってくれるかい?」
「
モストロ・ラウンジも、もう閉店の時間だ。部屋に戻ろう。
「では失礼しますね、皆さん。今日はすみませんでした」
「待って、ペンギンちゃん」
はい、と言おうとして口を開いたが、その口の中はフロイドくんに何かを突っ込まれてしまった。
「ブルーベリータルトだよ。じゃーまた明日ねぇ、ペンギンちゃん♡……後、兄ちゃんこっち来て」
「どうかしました?」
フロイドくんがフェーヂャを手招きし、耳元に何か囁いたようだ。その瞬間フェーヂャの顔が強ばり、彼もフロイドくんへ耳打ちした。
「……あははっ」
「………はははは」
「…あのノッポくん、ドス君に何か言ったようだね」
「………むぐ」
2人共、笑い声を上げているものの目が全く笑っていないどころか光すら灯していない。
「もぐむぐ………。フェーヂャ、帰りますよ」
「………はい。行きましょうか」
オクタヴィネルの3人が手を振って見送る中、私はフェーヂャとゴーゴリくんの腕を掴んで鏡へと歩き出した。
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───また今度遊ぼうねぇ、
ぼくより一回り小さい手に引っ張られながら、考える。あの台詞が脳を駆け回って仕方が無い。
ぼくからAを奪うならば例え友達でも人外の類でも神でも断罪して差し上げましょう。
その意志を込めて、ぼくも彼の耳に返事をした。
────望むところですよ。
「フェーヂャ、どうかしましたか?」
「いいえ、何でもありませんよ」
そんなことを知らない天使は、何時だってぼくに優しく笑いかけるのだ。
「この鏡を通るのかい!?」
「ええ。行きはどうやって来たのですか?」
「私の異能さ!!」
「凄いですね」
「ええ、本当に…
所で、イデアさんという方は何方ですか?」
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アババババ - 80話の最後のフロイド君の発言で草生えました! (2022年11月19日 23時) (レス) @page32 id: 222bdc0355 (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - 猫さん» 承認しました!こちらこそよろしくお願いします! (2020年7月23日 21時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - あ〜ちゃんさん.......私も好物なので有り難いです......!ぜひ御願いします! (2020年7月23日 21時) (レス) id: fc34ad99ff (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - あ〜ちゃんさん» 柘榴です!よろしくお願いします! (2020年7月23日 18時) (レス) id: f20993b4a3 (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - 猫さん» OKです!ありがとうございます!! (2020年7月23日 13時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あ〜ちゃん x他1人 | 作成日時:2020年6月29日 0時