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9話 ページ10

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「2つ目……いい?」

「どうぞ」

「…前の世界では何の仕事をしていたの……?」



来たか。

私は少し考えた。



「……中々人には受け入れ難い仕事ですよ。もし、貴方はこれを知っても私を殺しませんか?」

「こ、ころ!?殺す訳ないでしょ………!!」

「いいでしょう。教えてさしあげます。」



殺す、というワードを出すと一気に慌て出した。見ていて面白い。



「私は兄が頭目を務めるとある組織に幹部として身を置いていました」

「組織とか響きがかっこいい…」

「その組織の目的は…『異能の無い世界を創ること』です」



パチクリとイデアくんは瞬きした。
きっと理解が出来ていないのだろう。



「異能は……罪深く、愚かなものです。それを操作する人間も、みな同等に。その世界を創るために、兄は "書いたことが全て事実になる白紙の文学書" を探しているのです」



───「人は策謀と知っていながら殺し合うことを止められない。誰かがその罪を浄化せねばなりません」

前にフェーヂャが私に話してくれたことだ。
死の家の鼠を設立する、ずっと前に。



「その小説を手に入れるにはどんな手段も用いていました。それが、人の道に外れることでも」

「あ、えと……………それで、組織モノとかでよくやる "裏切り者への始末" とかは本当に存在するでござるか!?」



後始末………か。



「そうですね…そういうのに厳しいのはポートマフィアですかね。私の組織はまだ生ぬるい方です。精々、記憶を改竄するぐらいで」

「マフィアもあるでござるか………!てか精々所のレベルじゃないんだけど……」

「一度兄に忠誠を誓った人間に慈悲の心を持ってもう一度チャンスを与えているのです」



でも裏切り者なんてあまり私の組織には出ていない。組織に入っている人間は私やフェーヂャが気に入ったり、組織にとって利用出来る人間だから。



「まぁ、裏切った時点で私達の侍従長が黙っていませんけどね」



──「主様と妹様に楯突く人間はこのゴンチャロフが徹底的に排除致します」

なんて言ったりして。



「慈悲の心…………か。オクタヴィネルにも近いのかな…」

「おくたびねる?」

「オクタヴィネル。そうだ、他寮のことも説明しときますわ」

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明日羽(プロフ) - 22話「ナンヨウハギ先輩」と書いてありますが、イデア君のことを言っているなら「ホタルイカ先輩」ではないですか?意図的にやっていたらすみませんm(_ _)m (2022年8月24日 21時) (レス) @page23 id: 671ce2cf6e (このIDを非表示/違反報告)
あかさたな - かなり前からこの作品見てますもう尊すぎです…今更なんですけどツイステって中学じゃなくてミドルスクールだったような気がします。ツイステマジで初心者なので間違っていたらすみません… (2022年1月16日 11時) (レス) @page41 id: 2a968727d8 (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - ぴぃやああああああああああああああああああ無理、無理、兄弟愛尊いよぎぃやあああぁああぁぁあぁぁあああぁぁああああぁあ。 好きです。 (2021年1月11日 16時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
あ〜ちゃん(プロフ) - そらちゃんです!!さん» うわああああああああああありがとうございますううううううう(歓喜) (2020年6月28日 16時) (レス) id: 9c71528097 (このIDを非表示/違反報告)
そらちゃんです!!(プロフ) - うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおすきですうううううううううううううううううううう、!!!!!特にユウの絡みが好きです! (2020年6月28日 10時) (レス) id: c4f3cb5b0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あ〜ちゃん x他1人 | 作成日時:2020年6月16日 22時

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