[刀ミュ]その視界に[つはもの]

外伝-甘い誘惑（リク） ページ29

さら様よりリクエストで「佐藤流司くんと黒羽麻璃央くん」です。時間軸は本編と同じ。









じゅわーと肉の焼ける音と共に野生的で塩見の効いた匂いが漂ってくる。


目の前には数万円はするであろう高級肉の数々。


佐藤「あれ？A肉嫌いだっけ？」


目の前の金髪、佐藤流司は黙々と肉を焼き続けている。


黒羽「今日は流司の奢りだからどんどん食べてね。」
佐藤「おい。」


横に座る麻璃央さんはお酒片手にサラダをつついていた。



ファンの子達が見たらリアルに倒れそうな光景だ。


事の始まりは今日の昼。
つはものの稽古がオフだった事もあり麻璃央さんに食事に誘われたのがきっかけだ。
さらに何故かそれを聞きつけた流司くんも参戦。


そして現在、私は歳上のイケメン俳優2人に焼肉を奢ってもらっている状況です。



佐藤「まさかAが刀ミュに出るなんてね。
なんで先に言ってくれなかったのさ。」


「だって流司くん忙しそうだったし。」


なにそれー、といいながら肉を焼く手は止まらない。


流司くんとは以前舞台で共演した仲で、
その後も何度か雑誌や番組でいっしょにお仕事をしている。


私にとっては洸とはまた違った兄貴分だ。


佐藤「そーいえば、なんで麻璃央くんはAの事誘ったの？接点あったっけ？」


黒羽「いや？可愛いなーって思ったから。」


突然の爆弾発言に思わずむせ返る。


「げほっ、、ま、麻璃央さん？？？」


佐藤「麻璃央くんって興味なさそうに見えて意外とタラシだよね。」


思わず横の麻璃央さんと目が合うも、つい逸らしてしまう。


さっきまでは普通に話せてたはずなのに
顔をまっすぐ見ることができない。


黒羽「ふふ、そういうとこも可愛いね。」



だーーーっ、やめてくれーー！


「後輩からかうとか趣味悪いですよ・・・！」


黒羽「からかってないよ？俺本気。

洸や宏規も狙ってるみたいだけど、
俺も遠慮する気ないから。」


そう言ってよろしく〜と手を振る。


佐藤「なにそれー！
てかもともとAは俺のだし！」


お酒で赤くなった流司くんが横に入り込んできて私に抱きつく。



焼肉の匂いに混じって流司くんの香水の匂いがふわんと香ってきた。


「もー。こっちは酔ってるし。お水もらお？」

佐藤「酔ってない！」





黒羽「・・・前途多難だなぁ」





まだまだ夜は始まったばかり。

25話→←外伝-負けず嫌い（リク）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す