16話 ページ18
「お疲れ様〜。すごく良かったよAちゃん！」
稽古が終わり、台本やタオルを回収し帰り支度をしているとメイクさんに声をかけられた。
「いえ、私なんてまだまだですよ。今日も体力持つか心配でしたもん。」
「あー、たしかにほかの舞台に比べて変則的な動きだもんねぇ。」
そう、この舞台、とにかく細かな指示が多くそれに従って動かなくてはならない。
立ち振る舞いも常に意識しながらでないとすぐ注意される。
なんだか昔のバレエのレッスンを思い出すな。
あの頃は先生が怖くて「レッスン行きたくない！」って駄々こねてたっけ。
でも今は、どんなに辛くても逃げ出すことなんて出来ない。
舞台は、自分で選んだ道だから。
「A、支度早くー。」「ん。」
洸に急かされながら荷物を鞄に詰め込む。
台本よし、スマホよし、財布よし、タオルよし。
「お先に失礼します！」「お疲れ様でした。」
ばいばーいと手を振られながら稽古場を後にした。
高野「なあ、この後飯食いに行かない？」
「いいよ。ご飯作るのめんどくさくなっちゃった。」
休みの日だからか、帰りの電車は殆ど人が乗ってない。
いつもより一つ前の駅で降りて行きつけの定食屋さんへと向かう。
80歳のお婆ちゃんが経営するこの定食屋は、私のマネージャーさんに教えてもらった知る人ぞ知る名店だ。小さいお店ながらもボリューミーかつ美味しいご飯と深夜遅くまでの営業時間でいつも賑わっている。
土日出勤で疲れ切ったサラリーマンや二次会らしき大学生の集団で賑わう店内の空いている席に腰を下ろした。
「すみませーん、麻婆豆腐丼一つと明太子一つください。」「俺もそれで」
福岡県民の性か、ついつい明太子は頼んでしまう。
しかもここの明太子がすっごく美味しいのだ。
お婆ちゃんにどこのか聞いても「極秘ルート」って言って教えてくれない。
んー、美味しい。このために仕事頑張ってる。
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晴菜 - 続きを楽しみにしています！頑張って下さい。 (2019年9月8日 17時) (
レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
LingLing(プロフ) - 葵惟ありがとうございます！これからも頑張ります。 (2019年3月23日 14時) (レス) id: ce7a11d6d6 (このIDを非表示/違反報告)
葵惟 - 三浦くんの可愛さとかっこよさに殺られました...。更新頑張ってください！ (2019年3月12日 0時) (レス) id: 891032b2a0 (このIDを非表示/違反報告)
LingLing(プロフ) - こまこさんありがとうございます！長らくお待たせしてしまい申し訳ありませんでした泣。これからも更新頑張ります！ (2019年2月28日 22時) (レス) id: ce7a11d6d6 (このIDを非表示/違反報告)
こまこ - 本編の方も三浦くんのかわいさと色気がヤバかったです。もっと作者様の書く三浦くんがみたいです！ (2019年2月23日 23時) (レス) id: 1392e5ead8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LingLing | 作成日時：2019年1月9日 23時
