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sideふっか

「なあ、彩。」
『んー?』
「なんで2人にあれ贈ったの?」

彩が贈ったのは……
えと、なんとかリウム?
きっと彩の事だから意味がちゃんと
あると思ったんだよね。

『ふふ、花言葉って知ってる?』
「うん、聞いたことはある。全部は知らないけど。」
『そんなの私もだけど、今回はちゃんと調べてから作ってみたんだ。』

彩が話した花言葉。
朱音には黄色のバラとかすみ草。
友情と、感謝。
照にはピンクのバラとかすみ草。
どっちも感謝と幸福、らしい。


「……彩らしいね。」
『えーなにが?』
「2人のことしか考えてない感じが。」

俺が彩だったら、照に贈るのは
違うのにしてしまうと思う。

好きとか、あなたを見てますとか。

あれ、怖い←

まあでも片思いに気づいて欲しい
メッセージを贈ってしまいそうで。


でも彩はしない。
朱音が大事だからってのも
あるだろうけど、
自分をアピールしたりしない。

いつでもいじられ役だし、
それでも笑ってるし、
そして頼まれたことは1人で
ちゃんとこなすし。
ほかの女の子にない強さが彩には
確かにあった。


「なあ彩。」
『んー?』
「次の休み明日以外だといつ?」

彩はうちのカフェで週休1日とかザラで。
どんだけ働くんだよと思う。

『あー、来週の土曜日だね。』
「予定入ってる?」

俺がそう聞くと
うーんって声を出して
すぐにスマホを開いて予定確認。

こういうとこが彩らしいなって思う。


『特に予定ないよ。』
「じゃあ俺と遊び行かない?」

彩と遊んだことないわけじゃないけど、
二人きりはないから、誘うのは
なかなか勇気がいる。


『えっ、私と?』
「うん、彩と俺と。」

彩は目を大きく見開いて
次第に??って表情になる。

「彩と遊びたいんだけど、、だめ?」
『いや、全然いいよ。』


やったあああ!


「じゃあプラン考えとくから、また連絡するね。」
『うん、わかった。誘ってくれてありがと!楽しみにしてるね。』

彩が俺を見上げて
ニコニコと笑ってくれる。

気づけば彩のアパートの前。
名残惜しいけど、そろそろサヨナラだな。

その時俺らの後ろからバイクが通る。

結構なスピードで通るから慌てて
彩を自分に引き寄せた。
守るためとはいえ
彩を抱きしめてしまった。

『あー…びっくりした。今の危ないね。ありがとうふっか。…ふっか?』

ダメだ、抱きしめたまま離したくない。
それだけ俺は彩に惚れてるんだ。

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作者名:SNOWSNOW | 作成日時:2019年9月12日 0時

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