好き、嫌い、好き (ページ1)

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私ってやつはページ1

｢彩ちゃーん！｣

そう呼ばれて無意識に振り返ると
大好きな人。

『照くん、おはよう。』
｢おはよー！今日も元気なポニーテールだね！｣

1度褒められてから、なかなか辞められないポニーテールを嬉しそうに触る彼。

高校生から知ってる可愛い後輩。

そして、私の親友の彼氏。

そして、私の大好きな人。

｢今日は一限からなんだね？｣
『いや、ホントは三限からなんだけど、ちょっと教授と話したくてね。』
｢あーそうなの？ほんと彩ちゃんは真面目だねえ、俺見習わないとなあ。｣
『やめてよ、学年トップクラスが言うことじゃないよ笑』
｢いや、この大学じゃ俺下から数えた方が早いよ？体ばっかり鍛えんなってよく言われるもん。｣

そんな彼の言葉にちょっと泣きそうになりながら、でも、満面な笑顔で言えるように鍛えてきた私。

ちゃんと笑顔を向けて言えてたらいいな。

『ふふ、朱音のためだもんね？』
｢だって、好きな女守れないとね！｣

いつも聞いてる言葉。

その度に傷ついてるなんて、きっと照くんは知らない。
知らなくていい。

だから、私の気持ちにも一生気づかないで。

それだけで、十分なんだよ。

友達を失うことも怖くて、この気持ちも消せなくて。

ずっと堂々巡り。

そんな自分が大嫌いで、
早く消えたかったのに。

そんな私を救ったのは、

｢いいから、今は抱かれとけ。｣

なーんて、軽く言っちゃう、

軽い見た目の、

本当に優しい親友の幼なじみの同級生でした。