小湊亮介 × DVD観賞 ページ24
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「……イマイチだったね」
レンタルショップで借りてきたDVDを二人で観た後、ディスクをケースに片付けながら亮介が残念そうに呟く。
「新作のDVD借りてきたんだ」という亮介に嫌な予感はしつつも折角だから、と一緒に並んで観たら案の定ホラー映画で。
亮介にとっては期待外れだったのか詰まらなそうにしていたけれど、元々怖い話が得意ではない私にとっては十分で。
「A?何してんの?もう寝るけど」
ぎゅーっと近くのクッションを抱き抱えたまま固まっていると亮介にそう声を掛けられる。亮介は既に布団の中へと入っていて不思議そうな顔をしていた。
「もしかして、怖かった?」
クスリと小さく笑って言う亮介に隠すこと無く頷くと、バサッと掛け布団を捲ってポンポンと空いたスペースを叩く。
「ほら、おいで」
優しくそう言ってくれる亮介に甘えて腕の中へと収まるとよしよしと頭を撫でてくれる。
「だから言ったじゃん。"先に寝たら?"って。」
「だって……亮介と一緒なら大丈夫だと思ったんだもん。先に寝るとか寂しいし……」
亮介の腕の中でそう呟くように返事をするとぎゅっと亮介の腕の力が強まった。
「……亮介?」
「あんまり可愛いこと言わないでよ」
「へ?」
亮介の言葉に思わず間抜けな声を出してしまうと腕の力が弱まって、間抜けに空いた口を塞がれる。
「ん…、亮介……っ」
深く繋がった唇が離れて、亮介を見ると真剣な眼をしていて。
「なんか、寝る気分じゃなくなっちゃった。
責任…とってくれるよね?」
そう言った亮介が体勢を変えて私の上に覆い被さる。
「えっ」と戸惑っている内に亮介は唇、頬、耳と順番に啄んでいく。
「安心して。さっきの映画の内容全部、忘れさせてあげるからさ」
そう不敵に笑った彼に抗うことなんて到底出来ず、身を委ねた。
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美憂春(プロフ) - いえ!これからも楽しみにしてますね!ヽ(*´∀`)ノ (2017年1月22日 23時) (レス) id: 03ce076a00 (このIDを非表示/違反報告)
げび(プロフ) - 美憂春さん» コメントありがとうございます!最後まで読んでいただき、更には全部好きとまで言っていただき本当に嬉しいです。美憂春さんのコメントにいつも支えられてました。本当にありがとうございました!また別の作品も宜しくお願いします。 (2017年1月22日 23時) (レス) id: f7438c8014 (このIDを非表示/違反報告)
美憂春(プロフ) - 御幸、狙い打ちだー!!ヽ(*´∀`)ノ 私、全部好きです!!(o´艸`) (2017年1月22日 21時) (レス) id: 03ce076a00 (このIDを非表示/違反報告)
げび(プロフ) - 美憂春さん» またまたコメントありがとうございます!亮さんはどんな話にも対応できるのでいつも助かってます(笑)私も自分で書きながらニヤニヤしちゃいました (2017年1月17日 9時) (レス) id: f7438c8014 (このIDを非表示/違反報告)
美憂春(プロフ) - 亮さん、おっとなー!!キャ───(*ノдノ)───ァ笑 にやにやしちゃいました!笑 (2017年1月16日 23時) (レス) id: 03ce076a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:げび | 作成日時:2016年10月4日 0時