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小湊春市 × 貧血 ページ14

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先輩達が引退して、新チームが始動した。夏休み期間中は選手達の基礎を固めるのが目的で、守備練習を中心に日々厳しい練習が行われていた。


今日も内外野ノックをする監督にボール出しという役を担い、炎天下の中流れる汗を拭いながら仕事をしていると、急に視界が真っ白になって世界が反転した。







「……あれ、ここは…?」


次に目を覚ました時に視界に入ったのは真っ白な天井と、心配そうに私を見つめる春市の顔。少しして此所が保健室だということに気が付いた。


「春市……?」


小さく名前を呼んで体を起こすとほっと胸を撫で下ろして息を吐いた春市が「大丈夫?」と聞いてくれるのでゆっくりと頷く。


「練習は?」


「休憩中。それより今日朝ご飯食べた?」


「……食べてない」


「外で動くのに、ご飯食べなきゃダメだよ。」


「だって……」


実は最近こっそりとダイエットをしていた。それが原因となって貧血で倒れたということは自分でも分かった。彼にはその事を内緒にしておきたかったのだが「だって?」とおうむ返しされて観念する。


「春市、どんどん格好良くなってくから……私も痩せて、春市に似合う子になりたくて」


気まずくて俯いたまま本当の理由を伝えると呆れた声で春市に名前を呼ばれて顔を上げる。


春市は両手で私の顔を包み込んでコツンと額を合わせる。前髪の隙間から覗く眼に真っ直ぐと見つめられてドクンと心臓が高鳴った。


「それならそうと、僕に相談してよ」


「だってこんなこと…」


「どんな小さな事でも。何かある度に倒れられたら僕の心臓が持たない」


そう言われて「ごめんなさい」と謝ると少し離れた春市が続ける。


「Aちゃんはダイエットなんて必要無いから」


そう言った春市にぐいっと引き寄せられて今度は抱き締められる。


「そのままのAちゃんが好き。」


耳元で囁かれた後、赤く染まった頬を隠すこと無く春市がゆっくりと顔を近付けて来て、唇が重なる。


「春市、私も大好き」


ふふと二人で笑い合っていると休憩終了を伝えに来た沢村に春市を連れて行かれた。

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美憂春(プロフ) - いえ!これからも楽しみにしてますね!ヽ(*´∀`)ノ (2017年1月22日 23時) (レス) id: 03ce076a00 (このIDを非表示/違反報告)
げび(プロフ) - 美憂春さん» コメントありがとうございます!最後まで読んでいただき、更には全部好きとまで言っていただき本当に嬉しいです。美憂春さんのコメントにいつも支えられてました。本当にありがとうございました!また別の作品も宜しくお願いします。 (2017年1月22日 23時) (レス) id: f7438c8014 (このIDを非表示/違反報告)
美憂春(プロフ) - 御幸、狙い打ちだー!!ヽ(*´∀`)ノ 私、全部好きです!!(o´艸`) (2017年1月22日 21時) (レス) id: 03ce076a00 (このIDを非表示/違反報告)
げび(プロフ) - 美憂春さん» またまたコメントありがとうございます!亮さんはどんな話にも対応できるのでいつも助かってます(笑)私も自分で書きながらニヤニヤしちゃいました (2017年1月17日 9時) (レス) id: f7438c8014 (このIDを非表示/違反報告)
美憂春(プロフ) - 亮さん、おっとなー!!キャ───(*ノдノ)───ァ笑 にやにやしちゃいました!笑 (2017年1月16日 23時) (レス) id: 03ce076a00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:げび | 作成日時:2016年10月4日 0時

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