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九話 もう一度大広間で… ページ10

そして──…


再び大広間にて、新選組の幹部達の前で
千鶴は己の身の上話を始めた。

消息の途絶えた父を捜しに
はるばる京にまで来たことを知ると
近藤は心から千鶴をねぎらった。


一方、Aは──…

千鶴の父の名が“雪村綱道”と知り、
その人物が自分の幼馴染の
親類だということをはっと思い出す。

面識はほぼないが間違いない。


A (やはり千鶴は俺の幼馴染の……!
 向こうは俺を覚えていないようだが、
 それでも……また会えて本当によかった…っ)


その動揺を誰にも悟られぬよう
熱くなる胸の鼓動を必死に抑えながら
意識して表情を固くする。


そして──…

話の流れで、千鶴の男装が暴かれ
近藤をはじめとした数人は大層驚いたが
ほとんどの者は薄々感づいていたようだ。


新八「お前…女か!?」


平助「嘘だろ!?」


特にそちらの方面に鈍感な
この二人はまるで気付いていなかった。


総司「どう見ても女の子じゃないですか?」


新八「そうは言っても……証拠はねぇだろ…?」


千鶴「証拠と言われても…」


左之助「だったらいっそ脱がしてみっか?」


千鶴「ええっ!!?」


A「はぁ?」


──ギロッ

庇うように千鶴の前に出て
Aは左之助に尋常でない殺気をぶつける。


左之助「いや……じょ、冗談だ…!」


そして話は本題に戻り、
綱道は新選組の関係者であることが判明した。

しかし、一月程前に
彼が勤めていた診療所で火災が起こり
綱道は行方不明になってしまったらしい。

現在は新選組もその行方を捜索中で、
彼が見つかるまで千鶴の
全面的な保護をしてくれるとのことだ。


ただし──…

昨日のことをきっぱりと忘れるなら…という
どこか含みのある条件で。



**********


続く

十話 俺にとって千鶴は…→←八話 脱出を企てるも…


ラッキー人物

藤堂平助 祭りに行ったら、手をつないで一緒に楽しんじゃお☆


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亜紀野ユキ(プロフ) - 彩豊さん» ありがとうございます(*´ー`*) (2022年10月26日 14時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
彩豊(プロフ) - こんにちは!凄くおもしろかったです!これからどんな展開になるか気になります_:(´ཀ`」 ∠):更新頑張ってください!応援してます☆彡 (2022年10月21日 19時) (レス) @page50 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 綵河さん» 薫くん良いですよね~♪僕も薫くんの生意気そうで寂しがり屋なところが愛らしいと思っています!!!!この小説でも早く登場させたいと思ってます!!!!!! (2016年8月10日 16時) (レス) id: f4bec4ec63 (このIDを非表示/違反報告)
綵河 - もっとたくさん薄桜鬼シリーズを書いてくれると読む気がわいてきます!ちなみに私は【南雲薫】の占いツクールを書いてくれると嬉しいです♪♪ (2014年3月31日 9時) (レス) id: 6ae65de84b (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 玲名さん» お世辞でも嬉しいです!!僕はとにかく小説を書くとき、いつも読者様たちの立場になったつもりで「どう書けば伝わるか」を考えながら書いています♪とはいっても、僕より素晴らしい作者様たちはたくさんいますが… (2013年12月16日 21時) (レス) id: 806d6ba1fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2013年2月3日 22時

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