７６話 餃子饅のお味は… ページ35
たどりついた沢田家には
新たに居候となった
イーピンちゃんがいた。
この子も裏社会では有名な殺し屋らしいが、
私がうっかり財布を落とした時に
一緒にお金を拾ってくれたし
根は恥ずかしがり屋さんで
優しくて素直でとっても可愛い子なんだ。
それからみんなでケーキ食べながら、
ハルちゃんと今度の感謝デーに
一緒にケーキめぐりをする約束をした。
こんなに気が合う友達は
花以外では初めてかもしれない。
「〜〜〜！」
ミルフィーユに感涙したイーピンちゃんが
私に袋を見せて何かを話してる。
残念ながら、
まだ中国語をマスターしてない私には
わずかな単語しか聞き取れなかった。
“お礼”、“ケーキ”、“秘伝”、“餃子”…？
「なんて？」
沢田がリボーン君に尋ねると、
「“ケーキのお礼に
秘伝の餃子饅を差し上げたい”」
彼は難なく答えた。
リボーン君は、沢田の家庭教師なだけあって
頭もスゴくいいんだな…。
てゆーか、
イーピンちゃんがくれたこの餃子饅──……
「「おいしそーっ！」」
私とハルちゃんの声が見事に重なった。
いや、本当に…
さっきからすっごくいい香りがして
さすが本場のヤツってカンジなんだ。
「「いただきまーす」」
ぱく…
一口食べただけで
口いっぱいに肉汁と風味が広がる。
「じゅーしーですーっ」
「おいしーね♪」
…────断言できる。
こんなに美味しい餃子饅は
今まで食べたことがない！
だが、しかし──……
「はえっ…」
「は…っ」
突然胸が苦しくなって
呼吸が上手くできなくなった。
なんなんだ…これっ！？
「──！！！」
そのまま私たちは、なす術なく倒れた。
ハルちゃんは完全に気を失ってるようだけど
私にはかろうじて意識があった。
「ちょっAちゃん！！ハル！！？
どーしたの？」
すぐそばにいるはずの沢田の声も
だんだん遠くに行くように
聞こえにくくなってく。
私…本当にどーしたんだろ…？
「一種のポイズ………ね」
ん、ビアンキさんの声…何……
ポイズンクッキングって言ってるんですか？
意識が朦朧として途切れ途切れに聞こえる。
「餃子拳用に……秘伝の…特殊
………拳法家だから………一般人が…」
ビアンキさんが沢田たちに説明をしてる。
よく分からないけど、さっき食べた
イーピンちゃんの餃子饅が原因らしい。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキー守護者
雲雀恭弥「群れたら咬み殺すよ…（その草食動物たちを）」
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チロルチョコ(｀･ω･´)(プロフ) - おもしろいです！！ラッキー守護者が六道骸だったので、うれしいです♪更新頑張ってください！ (2014年8月4日 13時) (
レス) id: c20b7c1abb (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 里桜さん» ありがとうございます！気に入っていただけて何よりです(^-^)/ (2013年5月26日 10時) (レス) id: 10f640527f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2013年1月8日 1時
