【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！【煉獄杏寿郎】

三十五話　竈門家マジ尊い ページ37

具体的には──…

ヒノカミ神楽を舞えるようになり
無惨を圧倒する実力を身につけて
禰豆子ちゃんのようにいずれは太陽を克服し
珠世さんの研究に貢献すること。

細かく言えばキリがないが
今から努力すれば出来そうな気もしてきた。


こう見えても、クラス発表のダンスとかは
動画見て反復練習して
足引っ張らないように努力するタイプだし！

太陽の克服に関しては、
最悪の場合はファンブックで知ってる
青い彼岸花を拝借すればいいし！


しかも、その全てがこの地……
竈門家ならば培えるのだ！


「よーし！！
　シリアスモードはもうおしまいっ！」


くよくよするなんて私じゃない！

今はまだ……未来がどうなるかなんて
分からないけど……
竈門家の安寧と平穏を願おうじゃないか！


──ス…ッ


「おはよう、お姉ちゃん。よくねむれた？」


襖を開けて入室した炭治郎の肩を
溢れる気持ちのままにぐっと掴んだ。


「大丈夫……私が守るから…！」


それを受けて、丸い目をよりまんまるくする
きょとん顔の炭治郎マジ天使…！



＊ ＊ ＊



その後、
私は改めて竈門家の皆さんに挨拶した。


「昨夜は突然の訪問にも関わらず
　泊めてくださりありがとうございました。
　申し遅れましたが、夜叉野Aです」


「こちらこそ…この子を連れてきてくださって
　なんとお礼を言えば……母の癸枝と申します」


「本当にありがとうございました。
　父の炭十郎です」


癸枝さんに続いて、
昨夜はおそらく禰豆子ちゃんを
寝かしつけていた炭十郎さんも頭を下げた。

顔色は、病弱なだけあってすこぶる悪い。


「たんじろーです！こっちは妹のねずこ！」


「ねうこ…でう…！」


まだ舌足らずな喋り方の竈門兄妹
めちゃくちゃ可愛いな、このやろ〜。

禰豆子ちゃんは
さ行が上手く言えないのかなー…？

私を萌え死にさせる気か？
むしろ本望じゃい！


煉獄さんの死を回避するまでは
死んでも死にきれんがな！！


────ああ、竈門家…尊い……！


(お姉ちゃんからまた甘い匂いがする…)


眼下に広がる竈門家オールスターズに
心の中で合掌して崇め奉り
転げ回りたいほど感動している。

癸枝さんのお腹が大きいから
竹雄くんもそこにいるし！


そして、同時に──……

目を凝らして分かる
炭十郎さんの身に巣食う病の存在に
表情が強張りそうになる。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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