【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！【煉獄杏寿郎】

九話　人助けの後は冤罪？ ページ11

これは……ヤバい。

完全に人の理から外れた
チート能力を一般人に使ってしまった。


け、けど…苦しい言い訳だけど
何とか誤魔化したんだからね！


「それにしても海の向こうの医学は
　ここまで進歩したんだねぇ…」


「ほんとだよ…！今でもまるで
　狐に摘ままれたような心地だよ」


「まあ、実際に治してもらったんだから
　信じる他ないわねぇ…」


なんてピュアな
おばあちゃんたちなんでしょう！


異国から渡来したばかりの最新治療で
まだ未承認のため表立って治療できなくて
このことはくれぐれも内密に…！

…という私の説明を
すっかり信じてくださいました。


これで、無惨や鬼殺隊に
注目されることもありませんよね？


……え、ないよね…？


「皆さん、短い間でしたが
　本当にお世話になりました。
　これから私は困難な道を歩みますが、
　皆さんを治療して自信になりました！
　私……絶対に負けませんっ！！」


「大丈夫…あんたなら乗り越えられるよ」


推しを守るという決意を
目に宿した私をおばあちゃんたちが
優しく送り出してくれた。

この調子で人助けをしながら
もしもに備えて
鬼としてもどんどん強くならなくては！


そういや、強くなるといえば
全集中の呼吸ってどうやるんだろ？

テレビでやってた体に良い呼吸法は
三秒吸って六秒吐く…とかだったけど…

とりあえず、パチモンだとしても
それを続けて鍛えてよっと！


「ス─…ハ──…ス─…ハ──…」


「わうん…？」


ごめん、きなこ。

こんなダース・ベイダーみたいに
変な音出してたら怪しいよね。



＊ ＊ ＊



―――――……

―――…


それから──…

鬼や鬼殺隊と遭遇することもなく
平和な人助けの日々を送ってた、ある日。

私はとんでもない事に巻き込まれた。


「貴様が町の男を誑かして攫ってる
　女の鬼だな！？覚悟しろっ！」


背中に“滅”の文字が刻まれてる
黒い洋装をした二人組に刀を向けられ
殺気を飛ばされてるのは……私。


…────いや、濡れ衣です。


これはまごうことなき冤罪ですので
誰か弁護士呼んでくださーい！！


というか、ついに鬼殺隊と
エンカウントしちゃった…！

人生…いや、鬼生最大のピンチです。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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