【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！【煉獄杏寿郎】

四十五話　これがヲタクの力 ページ47

すでに呪いが解けてるから
思考を読まれないのか……

なーんだ……憎い仇に心で猫被って損した。


じゃあ、世を儚むのはあとにして
生き残ることを考えよう！


本誌から察するに
無惨は弱者っぽい奴は嫌いだ。

子供ぽいのとか飄々としてるのも好みではない。


気に入ってるのは……
強い執着心や野望があって侮れないタイプ！


前世で様々なアニメマンガを網羅した
この私なら演じられるかもしれない…


─────底の知れない強キャラを…！


被るのよ、ガラスの仮面を…！
……なんちゃって。


「本日はお招き頂き恐悦至極に存じます。
　やっとご尊顔を拝謁叶いましたこと
　この上ない喜びにございます」


周りに焦りを悟られないように
六歳児らしくない大人びた笑みを浮かべた。

しかし、めっちゃ手汗かいとるがな…


──！！


六歳児の口からつらつらと
紡がれた言葉に意表を突かれた様子の一同。

しかし、誰も口を開こうとはしない。


どうやら──…

上弦の連中は無惨に呼び出されただけで
積極的に発言する気はないみたい。


というか、話しかけられたら
ぶっちゃけボロ出ると思うから助かる。


ほんと……怖くて顔が見れない。

堕姫様の美貌を拝みたいんだけど
そんな余裕無いから直視できん！


「共喰い鬼とやら……貴様は随分と
　手前勝手な振る舞いをしているようだが
　何か申し開きはあるか？」


出たよ、質問じゃない質問！

これぞ千と千尋の神隠しに並ぶ
アニメ界きっての圧迫面接…！

よどみなく話す幼女に驚くことなく
さっそく社長自ら脅しにかかってるー！


いや、落ち着け六歳児……
まずは冷静に情報を聞き出そう…！


「手前勝手な振る舞い……とは、
　我が君の駒を食らっていることでしょうか？
　それとも、人に紛れ鍼灸医として
　振る舞っていることでしょうか？」


「無論、両方だ」


─────よし、良いことを知れた。

もちろん私は本当は鬼なんか食ってない。


どうやら無惨は私に関して
噂話以上のことは知らないようだ。

だったら、いくらでも誤魔化せる！


もし珠世さんと交流してることや
他者からの感謝の思いが
栄養源だと知られたら絶対死んでた……


「我が君から鬼として生を受け
　早三年を迎えましたが…
　どうやら私は特異な鬼のようです」


「ほお……それは面白い」


面白いならもっと優しげに笑えや！！

一つでも回答を間違えたら
殺しちゃうぞ★…な顔しやがって！



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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