１１話 気持ちを変えたのは… ページ13
「如月…。
お前にはわかんねーよ
……勉強も運動もできて
性格もいい完璧なお前には…」
なんだよそれ……
私はそうなるために猫かぶりながらも
血のにじむ努力を積み重ねてきたんだ。
山本だって──…
野球に対して同じじゃないのか……？
「何言ってるの？山本君だって…
私にないものをいっぱい持ってるよ！」
「いんや……野球の神さんに
見放されたオレには何も残ってないんだ」
「山本君…っ」
努力が空回りしただけだろ？
そんな経験なら私にだって何回もあるよ…。
「最後にお前と話せて良かったぜ！！
……いつもみんなに平等に優しい
如月のことが……大好きだからっ！」
その笑顔はいつものそれと違って
暗い影が差してるように見えた。
「ちょ…っ！」
山本が身を乗り出そうとして
私が引き留めようと手を伸ばした瞬間──…
「あた…っ！いつつつ……」
誰かが私の前に飛び出して、派手に転んだ。
この情けない声は……
「「沢田君！？／ツナ…」」
山本は沢田を見てフッと自嘲気味に笑った。
一方沢田は、不器用だけど
ゆっくりと一生懸命彼に語りかける。
「オレは…どうせ死ぬんだったら
死ぬ気になってやっておけばよかったって
……こんなとこで死ぬの勿体ないなって……
そう思って死んじゃうような
ダメなヤツなんだ…」
“どうせ死ぬんだったら
死ぬ気になってやっておけばよかった”…か。
その言葉に私は胸を打たれた。
私の制止も聞かなかった山本も
徐々に目に気力を宿していき
それに聞き入った。
「だから山本みたいに
死ぬほど悔しいなんて気持ち
分からない……ごめん。…じゃ！」
「おい…待てよ、ツナ」
話し終えて背中を向けた沢田を
山本が引き留めた。
沢田の言葉のおかげで
彼の中の何かが変わったんだ。
しかし────ガチャッ！！
そのせいで沢田がバランスを崩し
２人で屋上から真っ逆さまに落ちた。
うわーっ…柵の老朽化について
委員会で話し合うべきだったよ…！
「沢田君！山本君っ！」
慌てて下を覗き込むと、
沢田が自ら下敷きになってでも
山本を守ろうとしていた。
ボフッ…
とてつもない衝撃が襲ってくると思われたが
彼らはやわらかいものの上に優しく落ちた。
「な…なんでこんなところに
高跳び用のマットが…？」
「オレら生きてるのか？」
ふぅー……成功！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
続く
ラッキーポイズンクッキング ←何がラッキー！？Σ(=□=;)ｂｙツナ
溶解さくらもち☆ さあ、今こそ扉を飛び出そう！
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トリップしたいお年頃の腐女子♪ - この夢小説面白いです！これって京子の成り代わり的な感じですか？まだ見てる途中なので間違ってたらすみません(´Д` ) (2014年4月26日 22時) (
レス) id: ff0ceaa11e (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 空町琥珀さん» ありがとうございますっ！！ (2013年8月11日 22時) (レス) id: 10f640527f (このIDを非表示/違反報告)
空町琥珀(プロフ) - とても面白いです!!応援してます♪( ´▽｀)頑張ってください( ´ ▽ ` )ﾉ (2013年8月11日 22時) (レス) id: 178bc3e2ab (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - ユキジュニアさん» それは嬉しいですっ♪お名前までなんだかテレちゃいますね…/// (2013年8月3日 0時) (レス) id: 10f640527f (このIDを非表示/違反報告)
ユキジュニア - 亜紀野ユキ先生!大好きです(^o^)毎回ドキドキしちゃってます(--;) (2013年7月31日 7時) (レス) id: 681eb4a51f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜紀野ユキ
| 作成日時：2012年12月27日 14時
