【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！惨【煉獄杏寿郎】

百十一話　兄姉弟子の熱血指導 ページ15

そこへ──…


「どんな苦しみにも黙って耐えろ。
　お前が男なら…男に生まれたなら」


男気溢れるその声に、はっとして
私と炭ちゃんは岩の上を見上げた。


いつの間にかそこに腰下ろしていた彼は
ふわっと岩から降りて
炭ちゃんへ木刀を振り下ろす。


ガ…ッ

…───ドガッ


「鈍い。弱い。未熟。
　そんなものは男ではない」


かろうじて刀でそれを受け止めた
炭ちゃんを蹴飛ばして
壁のように颯爽と立ちはだかる。


「錆兎さん…！！」


心の中で錆兎アニキーっ！！と叫んだ。


それは、炭ちゃんくらいの少年ではなく
背丈も伸びて体格も良くなり
すっかり大人の男性になった錆兎さんだ。

鬼殺隊の隊服の上には
あの独特の絵柄の羽織を纏っている。


ってことは、
義勇さんは原作と違って半々羽織ではなく
お姉さんの形見の羽織を着てるんだろう。


「急に何するんだ！！」


「お前の方こそ何をしている」


蹴られて転がされた炭ちゃんが
錆兎さんに向かって言うと、
彼は落ち着いた声音でそう返す。


あ、原作の流れ通りだと
このまま戦闘が始まってしまうのでは…？

だとしたら、私って邪魔だな。


「Aちゃん」


「あ、真菰さん…！」


音も立てずに現れた真菰さんに
ぽんと肩を叩かれて私は目を丸めた。


「すっかり大人っぽい美人さんになったねー」


「とんでもないです！！
　真菰さんこそ水の女神のごとき尊さです！」


より大人っぽくなって
綺麗かつセクシーさの増した真菰お姉さま
マジ天女…水の女神です！

私の勢いに一瞬驚いた顔をして
くすっと真菰さんの笑みが深まった。


「ふふ…ありがとう。
　あのね、私も錆兎も約束を果たしに来たよ」


「それって……」


…───ガンッ！！

真菰さんに気を取られてると、
背後で何度か打ち合ってた炭ちゃんが
錆兎さんにどつかれて気を失った。


うちの子に何すんのー！？

…って、錆兎さんじゃなかったら
モンスターペアレントになっちゃうとこだ。


「可愛い弟弟子の指導は任せて」


そう微笑んだ真菰さんは
美しいだけじゃなくて強さを感じた。

この二人から指導を受けられるなんて
やったね、炭ちゃん！


「真菰お姉さま、だーい好きっ！！」


よしっ！！
あとはお二人に任せて私は鬼を狩るぞー！

炭ちゃんが最強家庭教師を得た代わりに
彼らが抜けた穴が出ないよう
その担当地区を重点的に回ろう！



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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煉獄さんコレクション

煉獄先生　歴史と教育への熱心な姿勢にうっとり！黒板じゃなくて先生だけを見つめてしまうと怒られちゃうよ？

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