検索窓
今日:3 hit、昨日:60 hit、合計:257,972 hit

五十八話 おかえりなさい!! ページ11

それから七日経過した。

原作で炭ちゃんが選別を終え
ふらふら歩いていた畦道を見つけたので
昼夜問わず張り込んでると──…


「っ…おかえりなさい!」


待ちに待った少女の姿に
私は嬉しさと涙が込み上げて駆け出した。

日がどっぷり暮れて宵闇に包まれる中、
真菰さんは帰ってきたのだ。

もちろん無傷ではないけど
五体満足で大好きな鱗滝さんのもとへ…!


「ただいま、Aちゃん…!」


これまでのフラグ折りは
いつかこんなことが起こるから…って、
少し遠くの未来を回避するための
治療と助言に過ぎなかった。

だけど今回は、帰って来るか来ないかで
数日後には結果がわかってしまう。

だから……怖かった。


もし、フラグを折れなかったら
原作の強制力というものを
イヤでも思い知ってしまうし…

もっと上手いやり方があったんじゃないかと
後悔して生きなきゃだから。


「よかった……ほんとによかった…!
 生きて帰ってくれてありがとう…っ」


「もうっ泣かないで」


そっと涙を拭ってくれる真菰さんは
温かいお風呂に浸かってるかのような
穏やかな心地にしてくれた。

あっそうだ……!


「厄除の面をお返ししますね。
 改めまして…おかえりなさい」


「うん…ありがとう」


早く鱗滝さんのとこへ顔を見せたいよね?

でも、支給された隊服すら重そうで
華奢な真菰さんはふらふらだ。


──ぐぐ…っ!


「さあ…鱗滝さんの元へお連れします!
 私の背に乗ってください!!」


「え…?」


十六歳の姿になって背を差し出すと
当然のことながら彼女は戸惑ったけど
やがて遠慮がちに乗ってくれた。

大切なお面を胸に抱いて。


それに感動でまた泣きそう…


「そういえば…真菰さんっておいくつですか?」


「十三歳だよ。そういうAちゃんは
 本当は何歳なの?」


なぬっ!?

ということは……宇髄さんと同い年…
のちの二十三歳となるわけですか!


「私はこれでも六歳ですよ」


「えー?本当に?」


「本当ですぅ!!」


ここははっきり伝えておかなくては…!


その後──…

鱗滝さんの家の前で真菰さんを下ろして
最後に、必要なければいい…
と願う頼み事を彼女に託した。


「もしも、八年後くらいに鱗滝さんの元で
 心優しい少年が修業することになったら
 どうか呼吸の使い方や
 身体の使い方を教えてあげてください」


────原作を歪めないための保険だ。



**********


続く

五十九話 再び煉獄家訪問!!→←五十七話 お預かりします!!


ラッキー人物

煉獄杏寿郎 一目見ればそれだけで運気もテンションも体温も動悸も血圧も爆上がり!!死なない程度に盛り上がろう!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (432 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
735人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 鬼化 , 煉獄杏寿郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

亜紀野ユキ(プロフ) - 広海さん» どうもです!! (2022年2月23日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです!続きが気になります。頑張ってください! (2022年2月21日 14時) (レス) @page44 id: 07ce481f94 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 茜さん» どうも!!!頑張ります(´ω`*) (2022年2月14日 20時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 楽しみに読んでいます!実に最高ですね(笑)体調崩さないよう応援してます✨ (2022年2月14日 19時) (レス) id: 1b144ebba8 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - みこちさん» 嬉しいデス!!忍たま良いですね(*´∇`*)私は水練の舳丸さん推しです (2022年2月12日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2021年11月26日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。