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「A？」
風呂から出たら、Aの気配はなくて。
ふて寝したか？なんて寝室を両方見てみたけれど、
「…A」
聞こえるのは、自分の情けない声だけ。
いなくなった、ってことに気づいたら
からだが動き出していた。
風呂上がりの恰好のまま、
そのまま鍵だけ持って外に出る。
マンションの下まで降りて、
とりあえず、Aの会話に出てきた場所を巡って、
その間にも、
何か変なことに巻き込まれてないかとか、
それ以上に、俺以外の誰かに触れられていないかとか、
とにかく、心配で。
3日前の会話に出てきた、
河原にたどり着いたところで、
「あれ、一人？」
「何この子、めっちゃ可愛いじゃん」
「泣いてんの？俺らが慰めてあげるよ」
愛しい背中が、見えて、
「A！」
『、』
「んだよ、彼氏迎えに来たのかよ」
「チッ」
触れる寸前まで近づいていた男たちが離れて、
「A、」
Aの前にたどり着いて、
「顔、見せろよ」
『しょーなんてきらいだもん』
体育座りして、膝にでこをつけて頑なに頭をあげないAの肩を、
そっと、それごと包み込んだ。
「帰ろ」
『、』
「家に帰ってさ、風呂入って、一緒に寝よう」
囁くように、優しく。
なんだよ、俺。
めちゃくちゃAのこと好きじゃん。
苦笑いしてる俺には気づかず、
Aが口を開いた。
『ずるい、』
「ん」
『しょーはいつもそうやって、』
顔を上げたAは、
確かに、男たちが言ってたように目が赤くなってて、
『優しいことを言って、期待させて、でも叶えてくれない』
ぽろん、って涙が零れた。
『約束、忘れちゃったならいいの』
「、」
『せっかく人間になれたのにね、しょーは気に入らなかったんでしょ？』
「ちげーよ...」
俺にもうつって、ガラにもなく泣きそうになる。
「忘れてない、ただ、」
『、』
「未だに信じられないんだ。Aが人間だなんて」
愛しい、
触れたくて、抱きしめて好きだよって、
Aしか考えられない、って、
伝えられたらいいのに。
目があって、
引き寄せられるように口づけた。
「好きな人にはさ、こうやって愛情表現すんの」
『しょー...』
キラキラしたその瞳に吸い込まれて、
もう一度。
「好きだよ」
『、』
「猫でも、人間でも、俺にはAしか考えらんねーよ」
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あきんこ(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん、どうも！！完全なる願望の塊ですが（笑）お楽しみいただけたみたいで嬉しいです。翔さんには飼われたい派、他のメンバーさんは飼いたい派です(*´艸`*) (2018年12月26日 20時) (
レス) id: 82e16ad29d (このIDを非表示/違反報告)
みかぽ(プロフ) - あきんこさん、こんにちは！！ 私も翔くん飼ってほしい〜（笑） 夢のあるお話も楽しくて好きです(*´∀｀*) (2018年12月23日 16時) (レス) id: 627aaeefd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきんこ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinko0125
作成日時：2018年12月22日 8時
